公開日:2020-04-11
kintone(キントーン)とは?
キントーンは、サイボウズ株式会社が提供する、業務システムを作成するクラウドサービスです。 業務に必要なシステムを、プログラミングの知識を持たなくても、Webブラウザ上でドラッグ&ドロップで作成することができます。
従来であれば、外部のシステム開発会社に依頼しないと作れなかったような業務システムを、自分で作成することができるようになります。
また、キントーンは業務システムを作れるだけではなく、グループウェアのサイボウズらしく、キントーンの上でコミュニケーションを取ることができます。 「あるデータについての議論をオンラインで行う」「あるテーマについての議論をオンラインで行う」ということをキントーンで実現できます。このデータとコミュニケーションが密にひもづいているところが、キントーンの最大の特徴であり大きなメリットとなります。
もちろん、企業導入に必要となる権限管理やセキュリティは柔軟に設定することができます。

kintone(キントーン)が使える業種・業務とは?
キントーンが使える業種は多岐にわたります。特定の業種・業務に向けたパッケージ製品とは異なり、Webデータベース開発の基盤として利用できるため、あらゆる業種・業務で使えるポイントがあると思います。
典型的によく使われているのが、営業支援・案件管理・日報・採用管理・顧客管理といったあたりです。
しかし、弊社アールスリーインスティテュートの実績としては、入退室管理・コールセンター・IoT基盤といった一見Webデータベースとは無関係そうに見えるような業務でも、便利にご利用いただいています。
また、コミュニケーション機能が充実していることから、海外との進捗管理のやりとりや、関係会社との情報共有にも多く使われています。
kintone(キントーン)の向き不向き
キントーンが苦手とする領域はあるのでしょうか?
キントーンはその性質上、複雑な計算処理を苦手としています。そのため、財務会計や管理会計といったお金周りで複雑な計算が必要となる業務については、キントーン単体での実現には限界があります。
ただ、うまく使うことで管理会計に利用されているお客様もいらっしゃいます。
ゼロから開発するとなんでもできますが、とんでもない費用と時間がかかります。制限のあるキントーンだからこそ、そのできることの中で創意工夫することで、短時間に低コストで効果の高いシステムを開発することができます。
kintone(キントーン)のエコシステムを支える拡張性
キントーンの基本機能は、それほど豊富ではありません。しかし、キントーンには強固なエコシステムがあります。キントーンを取り巻く様々なパートナー企業が、キントーンを補完するサービスやプラグインをリリースしています。

プラグイン
プラグインは、キントーンに入れて設定をするだけで、キントーンの機能を拡張してくれるものです。代表的なものとしては以下のようなものがあります。
名前(提供元):概要
カレンダーPlus(ラジカルブリッジ):キントーンにGoogleカレンダーのようなリッチなカレンダー表示を追加
krewSheet(メシウス株式会社):キントーンをまるでExcelのような使い心地に
手書きプラグイン(株式会社ジョイゾー):タブレット等で手書きでサインしたものを画像として保存できるように
レポトン(株式会社ソウルウェア):キントーンだけでPDFやExcelの帳票出力が可能に
高機能ルックアップ(アールスリーインスティテュート):キントーン標準ではできない他の項目を利用した絞り込みつきのルックアップが可能に(2021年11月30日販売終了)
検索拡張プラグイン(M-SOLUTIONS株式会社):キントーンの一覧で検索を簡単にできるように
本記事の執筆時点で200種類以上のプラグインがリリースされていて探すのが大変ですが、ぴったりはまるものがあれば便利なので、気軽にキントーンの機能を拡張する手段としてご利用ください。
連携サービス
連携サービスとは、キントーンにもう少し大がかりな機能を追加するために、各ベンダーが提供しているものです。例えば、キントーンのレコードを元に帳票印刷をするサービスや、データ集計を行うサービスがあります。弊社からはgusukuシリーズとして、プログラミングなしでキントーンをカスタマイズする gusuku Customine(グスク カスタマイン) と、キントーンアプリのバージョン管理やレコードのバックアップ・エクセル帳票機能を追加する gusuku Deploit(グスク デプロイット) を提供しています。
名前(提供元):概要
プリントクリエイター(トヨクモ株式会社):キントーンから簡単な設定でPDF帳票が出力可能
フォームブリッジ(トヨクモ株式会社):外部に公開するアンケートフォームなどを作成し、入力されたデータをキントーンに連携
gusuku Customine(アールスリーインスティテュート):ノーコード(ノンプログラミング)で、簡単にキントーンアプリのカスタマイズが可能
gusuku Deploit(アールスリーインスティテュート):キントーンアプリのバージョン管理やアプリ内データのバックアップが可能
krewData(メシウス株式会社):複数のキントーンアプリ間のデータを自動で集計
JavaScriptカスタマイズ
プラグインや連携サービスでも望む機能が実現できない場合は、JavaScriptでプログラムを作成することでキントーンをカスタマイズすることができます。こういった製品のカスタマイズというと、「悪」なイメージが強いですが、キントーンではカスタマイズするときのルールやカスタマイズしていい箇所が決まっており、これらのルールに則ってカスタマイズしている場合は、キントーンのバージョンアップによる影響を最小に抑えることができます。(まったく影響がないわけではありません)
「JavaScriptなんてわからない」という方は、弊社の gusuku Customine(グスク カスタマイン) をお試しいただくか、下で紹介しているサイボウズオフィシャルパートナーに是非ご相談ください。
kintone(キントーン)によるシステム開発
キントーンは誰でもブラウザ上でWebデータベースを作成できるのが魅力です。 ただ、早く作りたい、プロに相談しながら美しいデータベースを作りたいという方もたくさんいらっしゃいます。
そういった方に向けて、様々なパートナー企業がキントーンによるシステム開発サービスを展開しています。 弊社でも、ハイスピードSIとしてキントーンによるシステム開発をご提供しています。(2024年4月、ハイスピードSIは「キミノマホロ」にリニューアルしました。)
キントーンの登場により、システム開発(SI=Systems Integration)の世界にも新しい流れが登場しており、ジョイゾーさんのシステム39に代表されるような、定額制SIなども登場しています。
また、パートナー企業に依頼すると、キントーンだけでは難しいようなことも他のクラウドサービスと連携させることによって実現が可能となります。弊社では、AWS(Amazon Web Services)と連携させた様々な開発経験もあり、キントーンの可能性を更に広げる開発が可能です。
弊社は、社内にキントーン認定資格所有者がのべ46名以上在籍し、キントーンのパートナーの全区分を取得しており、あらゆる面でお客様のキントーン活用をサポートできます。
kintone(キントーン)の価格
キントーンには3つのプランがあります。ここで紹介している価格は、ユーザーあたりの月額となりますが、このほか、年間契約もあります。
月額プラン
プラン | 価格(税抜) |
ライトコース | 1,000円 |
スタンダードコース | 1,800円 |
ワイドコース | 3,000円 |
スタンダードコース・ワイドコースは、キントーンのすべての機能が使えます。ライトコースは、上でご紹介したプラグインや連携サービスが利用できません。
まとめ
いかがでしたでしょうか? キントーンを使うと、今までとは違う考え方で新しいシステム開発をすることができます。キントーンを触ってみると「楽しい!」という方がたくさんいらっしゃいます。
- 自分でできる
- 拡張もできる
- 頼れるパートナーがいる
これらの特徴を生かして、みなさんもどんどん業務改善をしてみてください。
キントーンは30日間無料お試しができますので、まずはぜひ触ってみてください。触ってみることが理解の一番近道です!