公開日:2021-05-24
このコラムを読んでいただいている方は、kintoneのユーザーさんやkintoneの導入を検討されている方が多いと思いますが、kintoneと一緒に使うととても便利なメールワイズのことをご紹介したいと思います。
kintoneからメールを送信するカスタマイズをしたいというご相談をよく受けるのですが、メールワイズとの連携を利用するとカスタマイズ開発することなく、メールを送る環境を作ることができます。
これまでのメール管理の致命的問題
社内のコミュニケーションにはついてはチャットツールがかなり普及してきましたが、社外とのやりとりはメールが多いという会社はまだまだ多いと思います。
メールでのやりとりの問題とはなんでしょうか?いくつかご紹介します。
1:そのメール誰宛やねん!問題
To: aaa@r3it.com, bbb@r3it.com, ccc@r3it.com
Cc: ddd@r3it.com, eee@hoge.co.jp, fff@hoge.co.jp
From: zzz@hoge.co.jp
Subject: ご相談
みたいなメール来ないですか?もうこれ「誰に相談してるねん???」ってなりますよね。 Toにたくさんアドレスを並べると誰に向けたメールなのかわからなくなってきます。Toが1人で、Ccに複数人ならまだわかるのですが、Ccに知らない人のアドレスがいっぱい入っていたりすると返信に躊躇したりしませんか?
大きな会社とのやりとりだと、びっくりするくらいたくさんの人の名前が並んでいることがあるのですが、そういうの皆さんも見たことないですか?
2:スレッド長すぎ問題
ほとんどのメールソフトはメールのスレッドを自動的に管理してくれます。それにもかかわらず、たくさんメールをやりとりする人ほどメールの話題の繋がりがわからなくなるのか、全文引用で返信を繰り返します。
「了解しました」
という一言のメールの下に、とんでもない量の全文引用の繰り返しをみたことありませんか?
3:「え?私返事してませんよ」問題
メーリングリストのアドレスで問い合わせなどを受けている会社も多いと思います。ただ、メーリングリストは届いたメールのコピーがメンバーに配信される仕組みです。
つまり個々に届いたメールはバラバラに管理されており、人によってメールのフォルダーわけルールなども異なるため管理のレベルもバラバラになるということを意味しています。
お客さんから届いた問い合わせのメール、誰がいつ対応したかわからなくなっていませんか?「誰かが返事するだろう」と考えていて気づいたら誰も返事していなかったとかないですか?
通常のメールの管理方法では、このようにチームでメール対応するのが難しいのです。
メールワイズが解決できること
メールワイズは、サイボウズが提供しているメール共有サービスです。メーリングリストではなく、1つのメールボックスをメンバーで共有するようなイメージです。
そのため、フォルダーわけもみんなで同じものを見ます。また、メールワイズ独自の管理手法が提供されています。
- 受信したメールに担当者を割り当てる
- メンバー間だけで参照するメモを書く
- メールのステータスを管理する(「対応中」や「対応完了」など)
- 送信前に別のメンバーが文面を確認してから送信する
これにより、先に上げたメールの問題のうち1と3の問題が解決しやすくなっています。まさにチームでメール対応するのにうってつけのツールとなっています。
見た目は、普通のメールソフトと似た感じですが、担当者やコメントが出ているのが見えると思います。
kintoneとメールワイズの連携でできること
メールワイズはそれ単体でも便利に使えるサービスですが、kintoneと連携して使うことでさらに便利に使えます。
メールワイズには、kintoneに入れるプラグインが公開されています。このプラグインをkintoneに入れることで、次のようなことができるようになります。
- kintoneのデータを参照してメールに各種情報を埋め込んだ状態で送信できる
- メールのテンプレート(雛形)をkintoneアプリで管理してそのテンプレートを元にメールを作成し送信できる
- メールアドレスをキーとしてメールワイズでやりとりしたメールの履歴をkintoneで表示できる
- kintoneの一覧画面から、そのデータに含まれるメールアドレスへメールを一斉送信できる
kintoneにメールワイズ連携プラグインを入れると、このようなプルダウンとボタンがkintoneの画面に表示されます。ここで利用するメールテンプレートを選択してボタンを押すとメールワイズの画面が開きメールを送信できます。
その時、kintoneに表示されているデータがメールに埋め込まれてた形で作成されますので、ほとんどメールを編集することなくすぐに送信できます。
kintoneとメールワイズで作るインサイドセールスの仕組み
この連携を活用することでどういう仕組みが作れるのでしょうか?ひとつの例として、弊社ではインサイドセールスの仕組みを作っています。
インサイドセールスでは、お客様に主に電話とメールでご連絡をして、課題解決のお手伝いをしておりますが、このメールでのコミュニケーション手段としてメールワイズを活用しています。
メールのやりとりがkintoneから参照できるので、そのお客様とのやりとりの履歴がぱっと見でわかり、対応を検討するスピードが非常に向上しています。
CybozuDays2020東京でkintoneとメールワイズによるインサイドセールスについて話したものがありますので少し長いですがご覧ください。
まとめ
冒頭にも書きましたが、kintoneからメール送信したいというご要望はよく耳にしますが、メールワイズをご存知ない方が多いです。
kintoneとも連携できて、月500円/ユーザーと安価に利用できます。メール地獄にチームが振り回されている方は、メールワイズを試してみてください。