株式会社ABC様 事例紹介

公開日:2021-10-13

kintoneらしさを失わないカスタマイズで現場の要望をスピーディに実現

株式会社ABC
経営企画室 企画マーケティング課 吉田 睦 様

長崎市内で3店舗を展開する不動産会社の株式会社ABC様は、kintoneを2017年に導入し全社員でフル活用されています。今回は同社のIT業務を一手に担う吉田様にgusuku Customine(JavaScript不要でサイボウズ社のkintoneをカスタマイズできるツール)導入の経緯と活用効果をうかがいました。

【課題】カスタマイズが必要だけど kintone らしさは残したい

株式会社ABCがgusuku Customineを導入したのは2020年5月でした。きっかけは吉田氏が経理責任者から「接客スタッフがお客様から家賃などを現金でお預かりする業務を振込式に変え、預り金の集計、取引先への支払い処理、営業成績の集計をシステムで行えるようにしたい」という要望を受けたことでした。

吉田氏はこのためのkintoneアプリを作ろうと考えましたが、集計処理が複雑であり入力項目も多岐に渡るためカスタマイズが必須でした。しかし、その一方で JavaScript でのカスタマイズは避けたいとも考えていました。

というのも、吉田氏はJavaScriptを少し書けますが複雑なものは難しいため、以前システム会社に一部のkintoneアプリのカスタマイズを依頼したことがありました。そのシステムを納品してもらった後、社内から追加の要望があったためシステム会社が書いた部分を吉田氏自身が変更しようとしたところ、「kintoneのテーブル内の処理」などのカスタマイズは難易度が高く、どうしても変更できなかったのでした。

吉田氏はこの時「kintoneの基本機能だけでアプリを作る時はやりたいことがすぐに実装できるのに、JavaScriptカスタマイズをした瞬間に、社内の要望にテンポよく応えられなくなるのはkintoneっぽくない。」と思ったそうです。ここで以前から知っていたgusuku Customineを思い出しました。トライアルの結果これがあれば理想のアプリを作れると結論し、経理業務の kintone 化に併せて導入を決めました。

預り金の処理に使われていた伝票の山


【導入】経理と成績集計を同時にできる高機能アプリが完成

超高機能な「支店経理アプリ」を構築

吉田氏が作成した「支店経理アプリ」はとても高機能で、お客様からの預り金の経理処理と営業成績の集計が同時にできます。預り金が振り込まれると、経理がアプリにレコードを作成し、振込額の合計とその内訳(家賃・清掃費・保険料など)を入力します。その後は営業担当が同契約に関する取引先への支払い処理をアプリ内で行います。入力数字は、個人成績と全社成績確認のための別アプリで自動集計されます。

テーブル内で複数の処理が実行される支店経理アプリ

【カスタマイズ】スタッフの手間を減らす心配りに満ちた処理

集計を自動化するためには正しいデータ入力が必須です。しかし、闇雲に入力項目(フィールド)を増やせば入力するユーザーの負担は増え、またミスが発生する懸念もあります。そこで吉田氏は集計を効率化するカスタマイズと、現場スタッフの手間とミスをできるだけ減らすためのカスタマイズを行いました。

1     集計効率化のためのカスタマイズ

やりたいこと

●      契約内容や入金時期によって営業成績として計上するタイミングが異なるため、入金金額を按分して集計しやすくしたい

●      テーブル内の値はそのままでは集計が難しいため、条件に基づいてテーブル外のフィールドに転記したい

処理の流れ(経理処理をすると営業成績も自動集計される仕組みの例)

1.      経理担当者が入金額の内訳と入金日を契約ごとに記入

2.      カスタマイズによって、入金日と金額をテーブル外の成績報告書用のフィールドに転記

3.      入金日の入った項目の成績額が自動計算される

4.      成績テーブルの値は「全社成績アプリ」に書き出され全体額を集計

gusuku Customineで行った転記処理の一例

2 スタッフの手間を減らすためのカスタマイズ

やりたいこと

●      経理や接客スタッフは少人数のため、確認事項をできるだけ減らしたり、入力間違いを防いであげたい

「吹き出し」の実装部分

【効果】カスタマイズが自由自在に

【アプリの効果】預り金や営業成績の集計が自動&リアルタイムに

「支店経理アプリ」の効果は絶大です。「現金+伝票+Excel」による膨大な事務作業が「ゼロ」になりました。残業は毎月各店舗5時間、全店舗で15時間も削減され、数字が合わない時の深夜残業も無くなりました。また営業成績は月末まで把握できませんでしたが、kintoneアプリを見れば成績をリアルタイムに確認できるようになりました。 

【gusuku Customineの活用効果】

1     基本機能で実現できない範囲も含めて、やりたいことが即できるように!

これまではJavaScript でカスタマイズを行っているアプリでは現場から変更を依頼されてもすぐに変更できずに待たせてしまうこともありました。しかし、gusuku Customineを入れてからはカスタマイズが必要な領域を含めても「やりたい時にやりたいことを即実行できる」ようになりました。また大きな業務改善プロジェクトや必要な集計項目の変更にも柔軟に対処できるようになりました。

2 1人でkintoneを管理していても相談できる

社内には吉田氏の他にパソコンに詳しい人はいないそうです。困った時に相談するところが無い吉田氏にとって、チャットサポートで不明点を質問できるgusuku Customineは頼りになる存在です。 

カスタマイズをしてもkintoneらしく使える

最後に、吉田氏からgusukuCustomineを検討している方にメッセージをいただいたので紹介します。

「私は要望を聞いたら、改善したいという熱が冷めないうちに、すぐにアプリを作ってあげたくなります。gusuku Customineのおかげで改善したい気持ちがまだ熱いうちにアプリを作れるようになりました。そして素早い対応が、モチベーションの維持と次の新しい要望、改善にもつながっていると思います。gusuku Customineは、カスタマイズをしてもkintoneらしく使えるツールです!」

貴重なお話をありがとうございました。