公開日:2025-01-07
こんにちは、システム開発グループの浅賀です。
毎年恒例のCybozu Daysが今年(2024年)も11月に幕張メッセで開催されました。
アールスリーもブースを出展させていただき、とても盛況に終える事ができました。ブースにお立ち寄りいただいた皆さま、ありがとうございます🙇
Cybozu Daysの中でも注目を浴びるセッションの1つに kintone AWARD がありますが、皆さんご覧になりましたか?
kintone AWARDとは?(サイボウズ社のページより抜粋)
kintoneを活用した業務改善ノウハウをユーザー同士で共有しあう交流型イベントとして、2015年から毎年「kintone hive(キントーンハイブ)」を開催しています。今年は、札幌・東京・大阪・名古屋・広島・福岡にて会場でのリアル開催のみで実施しました。「kintone AWARD」はその集大成として、各地のkintone hiveの優勝企業がファイナリストとなり、この1年で最も素晴らしい活用をした企業を表彰するリアルイベントです。
関西地区代表としてアールスリーが開発を支援させていただいたワイドループさまが出場され、なんとなんとグランプリを受賞されました!!👏
「kintone AWARD 2024」 株式会社ワイドループがグランプリ受賞 基幹システムをkintoneで構築、残業時間の削減と売り上げ向上の両立に成功 | サイボウズ株式会社
サイボウズ株式会社は、2024年11月8日(金)に開催した「kintone AWARD 2024」にて、ノーコード・ローコードツール「kintone(キントーン)」によって最もインパクトのある業務改善を実現した企業として、株式会社ワイドループがグランプリに決定したことを発表いたします。
最近のkintone AWARDは顧客自ら内製化を進める事例が多く、私たちのようなベンダーが支援したケースが取り上げられる事はほとんど無かったため、グランプリが決まった時は感無量でした
基幹システムのリプレースという難しいプロジェクトをなぜ成功する事ができたのか、基幹システム導入プロジェクトのリーダーとしての視点で、成功の秘訣をお伝えさせていただこうと思います。
なお、基幹システムのリプレースと言ってますが、内容としては基幹システムに限ったものでは無く、kintoneを使って業務改善を進めようとされているどの企業さまにも参考になるものかと思います。
導入時に取材させていただいた事例記事もありますので、こちらもご覧ください。
株式会社ワイドループ様 事例紹介
株式会社ワイドループ取締役 川咲 亮司 様営業部リーダー 丹羽 雅彦 様 2024年6月に行われたkintone hive osakaに登壇され、地区代表に選ばれました!その時のレポートが公開されていますので、こちらも […]
● システムをリプレースするに至った背景
ワイドループさまは、ラックやカゴ台車といった物流機器(マテリアルハンドリング、以下マテハン)の中古買取とECでの販売を主力事業とした企業です。
従来、販売管理・仕入れ・在庫管理が可能な汎用パッケージソフトを使って運用されていましたが、以下の課題に直面されていました。
- 自社の業務に合わないため運用でカバー
パッケージソフトはワイドループさまの業態に完全には適合しておらず、カスタマイズや手作業で補う必要がありました。 - 複数システムの併用による非効率な作業
入出荷業務はパッケージソフトでは対応できないためkintoneで管理していましたが、システム同士が連携されていないため、転記作業が発生して効率が悪い状況でした。
● kintoneを基盤とした新システムの構築
完成したシステムは以下の通りで、ここでは詳細の説明は割愛しますが、買取から販売、請求や入金まで一連の業務をkintone上で一元管理することが可能となり、業務プロセスが明確になり、作業効率が飛躍的に向上しました。
● 成功の秘訣:3つのポイント
プロジェクトの成功要因として3つのポイントがあったと考えています。
- 業務改善/システム化の目的が明確
- 1つ目は新システム導入にあたっての目的(目指すところ)が明確だったという事です。
売上を増やすためには人員を増やさないといけないビジネスモデルから脱却するため、人がやるべきところで付加価値を出し、システムに任せられるところは任せていこうという方針を立てられました。
これは、その後にkintoneでやる・やらないの判断をする際の判断基準としても使われる事になります。
- 1つ目は新システム導入にあたっての目的(目指すところ)が明確だったという事です。
- 業務フローの棚卸しを実施
- ワイドループさま自ら、既存システムの利用状況を各社員にヒアリングし、現状の業務フローを可視化されました。
かつ、kintoneを使った理想的な業務フローも自ら作られました。
以下はデフォルメされたものですが、実際には詳細な業務フロー図を作られています。
議論の土台となるフローがあった事で、その後のプロジェクトがスムーズに進む事になりました。
業務を一番知っているのはお客さま自身なので、ベンダーに丸投げではうまくいかないという良い例だと思います。
もちろん、全部を自分たちでというのは難しいと思いますので、そこは私たちと協力しながら進めていく事が可能です。
- ワイドループさま自ら、既存システムの利用状況を各社員にヒアリングし、現状の業務フローを可視化されました。
- 無理をしない姿勢
- システムをリプレースしようとする時、既存システムをそのまま再現しようとする事はありがちですが、kintoneの得意な部分に注力し、kintoneの限界を受け入れる柔軟な姿勢で望んでいただきました。
例えば、以下のような事が考えられます。- kintoneはUIやUXは決まっているので、使い勝手にこだわり過ぎない
- kintoneが苦手なところは諦める
- 例えば、毎月発生する未入金の残高管理はkintoneからデータをエクスポートし、Excelを使って手作業で管理する運用を選択されました。(これはワイドループさまのケースであって、この運用にとても手間がかかっているのであれば、カスタマイズして仕組みを作る選択肢もありえます)
- システムをリプレースしようとする時、既存システムをそのまま再現しようとする事はありがちですが、kintoneの得意な部分に注力し、kintoneの限界を受け入れる柔軟な姿勢で望んでいただきました。
● なぜリプレースに成功したのか?
ワイドループさまがリプレースに成功した理由は、先に挙げた3つのポイントだったと考えています。
皆さん、お気づきになりましたでしょうか?
いずれもkintoneアプリの機能や作り方の話しでは無く、作る前段階の話しなんです。kintoneは手軽にアプリを作れてしまう反面、このような前段階の準備がおろそかになりがちです。
その結果、kintoneアプリが完成したものの、現場で使ってもらえない、効果が出ないといった問題が発生する事が多いと言えます。
● アールスリーが業務改善・システム開発を支援する「キミノマホロ for kintone」
そのような問題を避け、システムの導入を成功させるべく、アールスリーでは業務改善・システム開発を行うサービスを「キミノマホロ for kintone」として提供しています。
「キミノマホロ for kintone」は業務改善のプロセスをイロハで3つのフェーズに分け、フェーズごとに作業をメニュー化しています。
【イ】業務改善の始まり:業務改善の方向性を決める
【ロ】業務改善に必要なkintoneアプリ作成:業務改善を実現するための仕組み(kintoneアプリ)を作る
【ハ】業務改善の実行サポート:業務改善を進める
【イ】業務改善の始まりが、まさにワイドループさまが進められていた内容に一致しています。
このフェーズのやり方を体験していただけるワークショップ(無料)も開催しています。
ワークショップ開催決定!
詳細はワークショップの各ページからご覧ください。
ワイドループさまのように業務改善を成功させたい方は、アールスリーにご相談ください!
投稿者プロフィール
- kintoneを活用したシステム開発(だけ)をやってます。kintone認定資格5冠。