公開日:2025-01-30
こんにちは!だいぶ久々にblogを書いているよなしろです。
育休を取った時の子も今年で5歳…すごく大きく健康に育ってくれてお父さんは安心して仕事が出来てます。
さて、安心して仕事ができているとはいえ、子供との時間をいっぱい取るためには効率よく仕事を進めていかなくてはいけません。
できる限り無駄なことはプログラムにさせてしまうのが理想的です。
時間の無駄だなぁ…と思ったり、めんどくさいなーと思うことが1つあります。
それは、kintoneアプリからの転記…
弊社はプロジェクトをすすめるときに、お客様との情報共有でもkintoneを活用することも多いです。
ですが、社内のタスク管理はkintoneではなく別のシステムを使用して管理しています。
(いつかの回の Weekly kintone talkでもそのことに言及している回があったような気がします)
ということは、kintoneアプリからタスク管理システムに転記をする機会というのも結構頻繁にあります。
普通に転記しようとすると、フィールドが分かれてるし、整形するのもめんどくさいし、その時間でどれだけタスク捌けるねん。っていうことを思ったりします。
ということで、実際に僕が実践している kintoneアプリから転記する処理を楽にする方法を紹介したいと思います。
🫠転記するときに特定のフォーマットに整形する手間がだるい
kintoneアプリのレコードの内容から必要な内容を取り出し、整形して、転記する。ってなると。
- 転記先のシステムの編集画面を開いたり、テキストエディタを開いたりする
- kintoneレコードの詳細画面から1フィールドずつコピーしたり、全部選択して貼り付けたあとに削ったりする
- 整形する
- 貼り付けたり、登録したりする
時間がもったいない…それ以上に毎回これやるのめんどくさすぎる…
全部コピってAIに整形させるっていう技もあります。ただ、それをやるために ChatGPT の画面開くのも…
このAI活用しないと死にそうになりそうな令和も7年になった時代に、転記のためにどのようになことをやっているかというと……………古からの技術である Bookmarklet (ブックマークレット)を使用しています。
📋Bookmarkletって何?
Bookmarklet をご存知ない方に説明すると、ブラウザのブックマーク(お気に入り)に JavaScript のプログラムを記述することで、ブックマークをクリックするとプログラムが動作する。というものになります。
いつから使用されている技術かはちょっとわかりませんが、僕がはじめてインターネットにアクセスをしていた2000年頃には既に使われていたのでかれこれ25年くらいは使われている超枯れた技術です。
本記事では、まずはじめに Bookmarkletを活用し、kintoneのレコード詳細画面からフィールドデータを取得し、整形してクリップボードにコピーする方法を紹介します。
✍️Bookmarkletを活用して簡単にコピー
実際に使用しているコードは数年前に手書きで作ったものです。
今の時代なら、AIに作ってもらえばだいたいのことがどうにかなります。
今回は kintone アプリストアにある「問い合わせ管理」アプリの内容を整形してクリップボードに入れる Bookmarklet の例を紹介します。
是非、コードを書いたり、AIに作ってもらって自分なりの Bookmarklet を作ってみてください。
🧑💻Bookmarkletのサンプルコード
以下のコードは、理解しやすいバージョン と そのままブックマークに登録できる1行バージョン の2つを用意しました。
📌 そのままブックマークに登録できる1行バージョン
以下のコードをブックマークに登録 します。
javascript:(function(){navigator.clipboard.writeText("【問い合わせ情報】\n"+"顧客名: "+(kintone.app.record.get().record["Customer"]?.value||"")+"\n"+"担当者: "+(kintone.app.record.get().record["文字列__1行__0"]?.value||"")+"\n"+"ステータス: "+(kintone.app.record.get().record["Status"]?.value||"")+"\n"+"種別: "+(kintone.app.record.get().record["QType"]?.value||"")+"\n"+"期限: "+(kintone.app.record.get().record["LimitDay"]?.value||"")+"\n"+"詳細: "+(kintone.app.record.get().record["Detail"]?.value||""));alert("コピーしました!");})();
📌 理解しやすいバージョン
上記のコードは可読性が終わってるので、フォーマットしたものを掲載します。
(function() {
navigator.clipboard.writeText(
"【問い合わせ情報】\n" +
"顧客名: " + (kintone.app.record.get().record["Customer"]?.value || "") + "\n" +
"担当者: " + (kintone.app.record.get().record["文字列__1行__0"]?.value || "") + "\n" +
"ステータス: " + (kintone.app.record.get().record["Status"]?.value || "") + "\n" +
"種別: " + (kintone.app.record.get().record["QType"]?.value || "") + "\n" +
"期限: " + (kintone.app.record.get().record["LimitDay"]?.value || "") + "\n" +
"詳細: " + (kintone.app.record.get().record["Detail"]?.value || "")
);
alert("コピーしました!");
})();
使い方
- 上記のコード(📌 そのままブックマークに登録できる1行バージョン)をコピー する。
- Webブラウザのブックマークに登録(新規ブックマークを作成し、URL欄にコードを貼り付ける)。
- kintoneの「問い合わせ管理」アプリのレコード詳細画面で、登録したブックマークをクリック!。
- 問い合わせ内容が整形されてクリップボードにコピーされる。
すると…!
………………… デン!
【問い合わせ情報】
顧客名: 株式会社Piacco
担当者: 椎名春樹
ステータス: 完了
種別: その他
期限: 2018-02-01
詳細: 新しい担当者を、製品セミナーに参加させたい
が抽出されて、クリップボードにコピーできました!
これをそのままプロジェクト管理ツールに貼り付ければ…!転記作業おわり!楽!!!!
⛏️実際にお使いのアプリ用のブックマークレットを作成するには…
ChatGPT におねがいしちゃいましょう。実際にこの記事の Bookmarklet も ChatGPT に作ってもらいました。
アレンジ
僕が業務で使っている Bookmarklet では、クリップボードの内容に転記しているレコードのURLを入れるようにしています。
(転記するときにどこから転記したかわるようにするため)
他にもフォーマットを変えたりいろいろできると思うので是非おためしを〜
⚠️Bookmarklet を使用して転記することのいいところと限界
Bookmarklet を利用した転記はものすごく便利です。
ただし、2つ注意しなくてはいけない点があります。
1つめはアプリに合わせて Bookmarklet を作成しないといけない点です。
担当者フィールド・課題を記述しているフィールド・期限など、管理したい項目はさまざまなケースがあります。
当然 kintone アプリの作りも管理したいことによって変わってきます。
たとえば、一度作った課題管理アプリを、複数のお客様の kintone に設置して使用する場合は、同じ Bookmarklet が使用できるので便利に活用できます。
(実際に複数のお客様の kintone に弊社で作った課題管理アプリを入れてやりとりすることも多いです)
逆にいうと、「同じアプリ」でなければ、Bookmarkletを使って転記をすることができなくなります。
それなので、僕のブックマークバーには3つの Bookmarklet が設置されていて、お客様ごと(正しくは課題管理アプリの種類ごと)に使いわけを行なっています。
ちょっと不便ですが、転記するためにフォーマットを整える手間を考えたらまだいい方だと思って使っています。
2つめは、Bookmarklet を設定した人しか使えない。ということです。
Bookmarklet はブラウザのブックマークに登録するものです。
ということは、個々のPC(ブラウザ)ごとに設置する必要があります。
(会社で「ブラウザのブックマークを管理する」ことを、やろうと思えばできますが、それはさすがにやりすぎだし、転記のためだけにそれをやるのはあまり賢い方法ではなさそう…)
となると、転記を効率化するためには…kintoneアプリ側で整形したデータをクリップボードに入れる仕組みを入れるのがよさそう…?かなと思います。
となると、gusuku Customineの出番…!?
画面のカスタマイズ、自動処理(バッチ)、帳票出力といった「kintoneの”できない”を”できる”に」
gusuku Customineがあればkintoneらしさをそのままにkintoneをカスタマイズできます
是非、gusuku Customineを使用してやる方法も考えてみてください!
ひ、ヒントは…
フィールド値をクリップボードにコピーするとか テンプレートをもとにテキストを生成する とか…
投稿者プロフィール
- 沖縄で業務しています。オンプレ生まれ・クラウド育ち。
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