公開日:2025-03-17
こんにちは!サポートチームのちくわです。
kintone基本機能のプロセス管理のアクションを実行すると、「ステータスの履歴」が自動的に記録されます。
レコード詳細画面で「ステータスの履歴」をクリックすると、プロセス管理を実行した時の情報がステータスの履歴として確認できる、というものです。

ただ、この履歴はkintoneのレコード一覧画面では表示することができません(泣)
また、CSVなどのファイルに書き出すこともできません(泣)(2回目)
そうすると、レコード一覧画面での履歴確認や、外部でのデータ分析がしたい!という方はどうにかして行う方法はないのか!という状況になると思います。
今回はこれを解決するための方法として、ステータスの履歴を管理するためのアプリを作成したり、プロセス管理のアクションを実行するアプリに配置するテーブルで管理する方法をご紹介します。
プロセス管理とは
本題の前にそもそもkintoneのプロセス管理とは、を簡単に説明します。
kintoneのプロセス管理は、複数ユーザーがレコードの編集や確認をする際にプロセスを設定できる機能です。この機能を活用することで、次のような業務をkintoneを使用して対応することができます。
- 申請・承認プロセスの管理
申請の承認や稟議の決裁をkintoneアプリ上で管理し、ワークフローとして活用できます。 - 作業タスク管理
作業の進捗状況をステータス管理し、複数のユーザーでタスクを分担することができます。 - クレーム処理
顧客からの問い合わせやクレームの対応状況を管理し、適切な対応を追跡することが可能です。
このように、プロセス管理は多くの業務に活用できる便利な機能です。
この機能をより便利に使えるようgusuku Customine(以下、カスタマイン)でもカスタマイズするための機能(やることや条件)を提供しているので、カスタマインのチャットサポートにもよくお問い合わせがくるテーマのひとつです。
ですが、前述の通り、この「ステータスの履歴」はレコード詳細画面でしか確認できず、レコード一覧画面での表示やCSVなどのファイルを書き出すことができません。
そこで、この履歴を活用するためのカスタマインのカスタマイズを次からみていきます!
ステータス履歴を管理するための方法
プロセス管理の履歴を記録し、レコード一覧画面で表示したりCSVエクスポートを可能にするための方法としては、次の方法があります。
- 別アプリのレコードに履歴を保存する
- 表示しているレコードのテーブルに履歴を保存する
別アプリのレコードに履歴を保存する
この方法では、ステータスの履歴を別のkintoneアプリのレコードで管理します。
具体的には次の手順で行います。
- ステータス履歴を管理する別のkintoneアプリを作成する。
- プロセス管理のアクションを実行したときに、カスタマインの「kintoneアプリのカスタマイズ」を実行して、1で作成したアプリに新しいレコードを追加する。
- 追加されたレコードには、以下の情報を各フィールドにセットする。
- アクションが実行された日時
- アクションを実行したユーザー
- 変更前のステータス
- (関連するレコードのID(元のアプリのレコードと紐づけるため))
メリット
- ステータスの履歴を一覧で管理できる。
- CSVやExcelへのファイル出力が可能で、データ分析にも活用しやすい。
- 元アプリのレコードと紐付けるキーがあれば、関連レコード一覧として元アプリに表示することもできる。
デメリット
- 別アプリを作成するため、アプリの管理が増える。
なお、具体的なカスタマイズの解説はサポートサイトでもご紹介してます。
「ステータス変更履歴をレコードとして保存する」を参考にしてみてください。
表示しているレコードのテーブルに履歴を保存する
もう一つの方法は、プロセス管理のアクションを実行するアプリにテーブルを配置しておき、そこに履歴を記録する方法です。

具体的には次の手順で行います。
- プロセス管理を実施するアプリの アプリの設定 > フォーム にて、必要なフィールドを設定したテーブルを配置する。
- プロセス管理のアクションを実行したときに、カスタマインの「kintoneアプリのカスタマイズ」を実行して、テーブルに新しい行を追加する。
- 追加されるテーブル行には、それぞれのフィールドに以下の情報をセットする。
- 日時(現在日時)
- 対応者(ログインユーザー)
- 変更前のステータス

※「レコードをテーブルに書き出す」は元になるレコードを取得するアクションを指定する必要があるため「キーを指定してレコードを取得する」でレコードを取得するアクションを設定しています。そのためだけのアクションなので、アクションの結果をマッピングで指定したり、条件判定などには使用しません。
メリット
- 別アプリを作成せずに、既存アプリ内で履歴を管理できる。
- レコードの詳細画面を開くだけで履歴を確認できる。(「ステータスの履歴」をクリックすればkintone基本機能の「ステータスの履歴」は見れます)
デメリット
- テーブルが長くなると、レコードの閲覧時にスクロールが必要になる。
- CSVファイルなどに出力する場合、テーブルデータを適切に書き出すための記述が必要になる。
テーブルに保存した履歴をレコード一覧画面で表示する
テーブルはレコード一覧画面では直接表示することができません。([表示する]をクリックしてテーブルを展開すれば、確認できます。)

ただ、カスタマインのカスタマイズを活用することで、レコード一覧画面で直接表示する方法もあります。次の方法はそれぞれカスタマインのサポートページでご紹介してますので、ご覧ください。
- 表示形式がカスタマイズである一覧を用意して、そこでテーブルデータを表示できる一覧画面を作成する
- テーブル外のフィールドにセットし、そのフィールドを一覧画面で表示する
テーブルに保存した履歴をCSV出力する
テーブルの履歴データをCSV出力するには、以下の方法があります。
- kintone基本機能の「ファイルに書き出す」機能を利用し、レコード単位でデータをエクスポートする。
- カスタマインのやること「CSVを出力する」を使用して、レコード単位でテーブルのデータも含めて出力し、ダウンロードする。
- 一覧画面から関連レコードも表の中に含めた帳票を出す(このページは関連レコードの例ですが、テーブルに置き換えれば実現可能です)
終わりに
kintoneのプロセス管理では、「ステータスの履歴」を詳細画面でのみ確認でき、レコード一覧画面で表示したりCSVエクスポートすることができませんが、
- 履歴管理専用アプリを作成する方法
- アプリ内のテーブルに履歴を保存する方法
などを活用することで、履歴管理の利便性を向上させることができます。
業務に応じて適切な方法を選択し、より効率的な運用を目指しましょう!
投稿者プロフィール

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gusuku Customine サポートのひとりです
いつかまた 京都大作戦 に行きたいです
いつか RISING SUN ROCK FESTIVAL にも行ってみたいです