公開日:2022-11-29
はじめに
11月24日・25日の2日間、軽井沢にて弊社Customineのユーザーでもある日清食品HDさん(以下日清さん)・星野リゾートさん(以下星野さん)、そしてベンダーのアールスリーで、合同勉強会を開催しました。
今回のブログは、その勉強会の開催レポートになります。
合同勉強会の目的
日清さんも星野さんも、kintoneによるシステム開発の内製に力を入れているユーザー企業です。
そこに、kintoneのシステム開発の実績が数多くあるアールスリーが加わることで、ユーザーさんとベンダーによる新しい関係を築けるのではないかと考え、お声がけしました。
相互にノウハウを共有し合うことで、各社にとってWin-Winの関係を築ける、そう考えたのです。
最終的に、サイボウズさんにも参加いただけることになり、業種・立場の異なる4社による合同勉強会となりました。
個人的な観測範囲に留まってしまいますが、ユーザーさんとベンダーがフラットな関係で勉強会をする事例は見たことがありません。
ベンダーは、往々にしてユーザーさんのサービス利活用の実態を知りたがります。
その実態を、活用事例や、ユーザーヒアリングという形で知り、アウトプットされているものが多いように感じます。
ですが今回の勉強会は、そういった類のものではありません。
ベンダーが一方的にユーザーさんから情報をもらうのではなく、この後紹介する企画を通じて、相互にコミュニケーションを取り合い、ノウハウを共有し、価値を享受し合う形を取っています。
では、具体的にはどのような勉強会だったのでしょうか?
さっそくお話していきたいと思います。
勉強会の内容
勉強会ですが、主に以下のような内容で行われました。
- 会社紹介・参加メンバー紹介
- 社内・チーム内での取り組みについて
- 各社のkintoneの活用事例や教育体制について
- ベンダーから見たkintoneに不向きなシステムの話
- ワークショップ
- グループディスカッション
メイン企画「ワークショップ」と「グループディスカッション」
各社の取り組みや、業務でkintoneがどう活用されているかなどのお話も普段なかなか聞ける機会がないものなので刺激的ではありましたが、今回の勉強会の主目的とも言える「ユーザーとベンダーの新しい関係性」に繋がる企画が「ワークショップ」と「グループディスカッション」です。
本ブログでは、この2企画にフォーカスしたいと思います。
ワークショップについて
ワークショップは1日目に行われた企画です。
各会社ごとに少人数のチームにわかれ、下記の立場で「対面開発」をする、という内容でした。
- 日清さん・星野さん・サイボウズさん = 開発・提案する立場
- アールスリー = 顧客
みなさん、ここで気づくことはありませんか?
いつもと立場が「逆」なのです。
「対面開発」の「お題」に沿って、顧客へのヒアリングと、システムの検討・開発を行います。
この「お題」は、弊社のメンバーが考えたのですが、かなり現実的にありえる「要件」のものだったようです。
弊社が実際に受けているようなものを、他の3社が体験するという非常に鬼畜…じゃない、ハードな企画です。
しかし、ここで興味深いことが起こります。
渡した「お題」は共通でしたが、チームによってアプローチ方法はさまざまでした。
- プレーヤーや業務フローの整理から入るチーム
- ヒアリングしながらアプリを作っていくチーム
- ヒアリングしつつある程度アプリの方向性が固まったらkintoneでアプリを作成し、デモをするチーム
おそらく、普段の業務上のポジションやオペレーションによるアプローチの違いが色濃く出ているのかなというように感じました。
このワークショップは、各社、自身のチームの順番以外の時は、他社のやりとりを見学できるような形だったため、他の会社がどのようなアプローチを行っているかを相互に知ることができ、みなさんそれぞれ気づきや学びを得たようです。
グループディスカッションについて
グループディスカッションは2日目に実施されました。
グループに分かれて、グループ内でテーマを決めて、そのテーマに沿ってディスカッションを行うというものです。
テーマはあらかじめ弊社側でいくつか選択肢を用意してあったので、その中から選択するチームがほとんどでした。
1日目のワークショップと異なり、この時点では前夜に懇親会でかなりお互いの仲も深まっていたため、会社を超えたグループ分けでも、かなりざっくばらんなコミュニケーションが取れていたように思います。
ここでも、グループによって違いが見られました。
- メモを取って体系的に整理しようとするグループ
- 雑多に意見をアウトプットし合うグループ
- あるメンバーの悩みを他のメンバーが聞いてあげるグループ
勉強会終了後の各社の反応とまとめ
星野さん以外は、このような合同勉強会への参加が初めてだったこともあり、不安を感じていた方もいたようなのですが、勉強会が終わる頃には、「楽しかった」「他社さんのことを知ることができて大きな学びになった」という声がたくさん上がっていました。
また、この勉強会を通じて、参加した企業同士の相互の仲もこれまで以上に深まったように感じます。
企業同士の勉強会ということで、オープンなコミュニティ勉強会とはまた毛色の異なる勉強会とはなりますが、そのような形だからこそあまり公では話せないような、かなり込み入った業務の話や、意見交換ができる、というメリットもあると思います。
冒頭で、星野さん以外は、とお伝えしましたが、実は星野さんは2022年4月に一度弊社と合同勉強会を行っています。
今回の勉強会は、前回の勉強会で価値を体感していただいた星野さんが、いろいろフォローしてくださったこともあり、4社という前例のない規模の勉強会が成功したと思っています。
弊社は、前回も星野さんとは同様の趣旨の勉強会を行っているものの、内容や参画する企業が異なれば、当然見えてくる景色も変わってきます。
今回新しく参加したメンバーも、勉強会からたくさんの気づきと学びを得たと言っていました。
今はまだ一部のメンバーのみの参加ですが、この流れが社内にも広がっていくと良いなと思っています。
このように、勉強会を通じて、互いに価値を享受し合う企業同士の輪がどんどん広がっていくことを願って、弊社は今後も勉強会を企画し続けたいと思います。