Alexa Day 2019

公開日:2019-04-12

だいぶ久しぶりのブログになりましたが、4月6日に三宮(神戸)で行われた、Alexa Day 2019に行って参りましたので、そのご報告です。

Alexa Day 2019 – 2019.4.6(sat)神戸市・スペースアルファ三宮で開催!『AIアシスタントAlexaと、Alexaを支える最新技術を学ぶ1日』 | AAJUG
2019.4.6(sat)神戸市・スペースアルファ三宮で開催!『AIアシスタントAlexaと、Alexaを支える最新技術を学ぶ1日』 | AAJUGalexaday2019.aajug.jp

個人的には昨年開催された「Cybozu Days 2018 Tokyo」でAlexaを使ってkintoneを操作するネタを発表させて頂いたのですが、それ以来、あまりAlexaの情報をアップデートできていなかったので、最新の情報や事例を聞きたいなと思って参加しました。

会社的には昨年に続きレギュラーサポーターとして協賛させて頂き、各所にロゴを出して頂きました!

エントランスとか

エントランスとか

閉会式とか

閉会式とか

以下は当日聞いた内容です。長文になるので、先に感想だけまとめておくと・・・

  • 日本でEchoが発売されてから1年以上経っている事もあり、Alexa開発におけるノウハウが蓄積されている印象。(皆さん、いろいろと試行錯誤を繰り返してきた苦労が見えた)
  • 自分で使わないと利用者の気持ちは分からない。日常でもっとEchoを使おうと思いました。検証終わったら箱に片付けては駄目(^_^;

交通情報系スキルを事例に見る日常生活に溶け込むスキルのテクニック

ジョルダン山手さん

ざっくりまとめると、「ジョルダンライブ!」でLambdaのコールドスタートが遅い問題にぶち当たり、サーバーレスやめたという話し。

朝の忙しい時間帯に使うスキルという事もありますが、微妙な間を無くすためにここまでやるんだーという感じでした。

もう一つ「バス案内」でマルチデバイス対応した際の話しもありましたが、自分の知らない話しが多かったのでそっちは省略(^_^;

  • ジョルダンライブ!
  • Alexaリリース時からある
  • 口コミを元に遅延情報を提供
  • APLは未対応(バス案内はAPL対応)
  • Alexaを呼び出してから、結果が返るまでに間が空く
  • 形態素解析とかLambda内での処理があるため
  • 実はそれ以外にも遅い原因があり、Lambdaのコールドスタートが影響していた
  • 利用可能コンテナが無い、利用可能コンテナ数以上のリクエストがあった場合に発生
  • 定期的にリクエストする事でコンテナを殺さないようにする事はできる
  • Alexaスキルはいつ利用されるか分からなく、時間帯によりリクエスト数が変わるため、100%防ぐ事は難しい
  • 処理1〜5(スライド参照)はCloudWatchに出てこないので実測しないと分からない
  • サーバーレスやめた
  • httpsホスティング、デーモン化して待受
  • Node.js + Express + ask-sdk + forever
  • スクリプトの処理時間としてはEC2の方が200msぐらい速い程度だが、Alexaデバイスで試すと1sぐらい速い
  • なぜ1sを頑張るのか?
  • 朝忙しい時に使われるスキルなので
  • 注意点として、リクエスト要件の検証が求められる(エラー時のレスポンスコードとか)
  • Amazonは自動で検証している模様
  • alexa-verifierで検証できる

当日の資料が公開されています。

スマートスピーカーで提供する料理体験

クックパッド山田さん

Alexaスキルあるあるといった内容で、とても勉強になりました。
(資料公開して欲しい)

  • Alexa, Google Home, LINE対応
  • レシピ検索、スペイン、メキシコ向けにも提供
  • VUIの強みと料理の親和性
    – 情報の入出力が早い(使いたい時にすぐ使える)
    – ハンズフリー(手も目も必要無い)
    – 物理的な制約を気にしなくていい(端末を近くに持ってくる必要無し、小型デバイスと相性良い(キーボード、タッチパネル不要))
  • 弱み
    – 一覧性に乏しい
    – 情報のフィルタリングが難しい(視覚だと流し読みできるが、音声だと全て受け取る必要がある)
    – 全体のインタラクションはそこまで早くない(サービスを利用するまで、サービス利用して最初にアウトプットが届くまでは早い)
  • どんなところで何に使わる事が多いのか
    – キッチン、リビング、寝室
    – キッチンに置いてはいるがタイマーセット、音楽聞く程度しか使われていない
    – スマートホームデバイスのコントロールは利用者数は少ないが、定着率は高い
  • スマートスピーカーの現状
    – スマートスピーカー向けサービスのリテンション率は3%(モバイルアプリは10〜12%)
    – サービスがビジュアルで表示されないので、一度存在を忘れられると使ってもらえない
    – 出来る限り日常的に必要となるものでないと使い続けてもらうのは難しい
  • Alexa上陸と同時にサービスを始めた
  • 食材を伝えるとレシピ(副菜)を教えてくれるスキル
  • Echoに液晶が無かったのでスマホに通知する仕組みだった
  • 当時の仮説
    – Echoは屋内、家に置かれるだろう
    – 使われるのは料理をする直前、もしくは最中だろう(シピを聞いた後に買い物が必要になるケースは避ける)
  • 工夫した点
  • モバイルアプリの代替は目指さない
  • 一覧性、フィルタリングの問題から一度に提供できる情報はかなり少ない
  • 既存のスマホアプリをそのまま移植せず、音声操作の利便性を活かせるよう意識した
  • インタラクションをできる限り減らす
  • インタラクションを増やしてしまうとスマホ使った方が早くて便利という事になる
  • 文章を短くするという事だけでなく、スマートスピーカーに向いていない機能は実装しない
  • 聞かれた内容によって提案のフローを変える
  • 食材が1つの場合は当初想定の動き
  • 食材が2、3ある場合はインスピレーションを得る事を目的(副菜を求めていない)としていると想定して、幅広くレシピを提案
  • 料理名を聞かれた場合は作り方を思い出したい(知りたい)と想定して、その料理の一番人気のレシピを提案
  • 苦労した点
  • Alexaが認識する言葉を定義するモデルの調整
  • ${IngredientA} ${IngredientB} のレシピを教えてと定義していると、「大根のレシピを教えて」が「鯛とコーンのレシピを教えて」に誤認識する
  • 鯛とコーンを認識のモデルから消した(鯛コーンと言われる頻度は少ない)
  • 発話の認識については実際に話しかけるしかなく、テストコードで品質を担保する事ができない
  • この機能はクローズした
  • 液晶付スマートスピーカーの登場でもっと多くの事が可能になった
  • 登場人物が2人(スマホとスマートスピーカー)いる機能は難しそう
  • いいと思った点
  • 料理に集中できる
  • 指を使う必要が無いのはそうだが、目線を移す必要が無いのも大きい
  • デバイスの汚れをあまり気にしなくて良い
  • 声が届く場所に設置すれば良いので、汚れを気にしなくて良い
  • Amazon EchoでIoTデバイスと連携させた
  • スマートキッチン事業部
  • 調味料サーバーと連携
  • ボタンを選択すると調味料が混ざって出てくる
  • 醤油大さじ1出して
  • 三杯酢作ってとか、てりやき用のタレを鶏もも1枚分作っても技術的には可能

次回からは Voice Con Japanと名前を変えて開催するようなので、是非参加したいと思います!

投稿者プロフィール

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あさが
kintoneを活用したシステム開発(だけ)をやってます。kintone認定資格5冠。