公開日:2017-07-14
今回は kintone の Webhook 機能 と Microsoft の Flow というサービスを組み合わせて、従来は Javascript で一所懸命プログラミングして、カスタマイズで実現していたようなことを ノンコーディング で行ってみたいと思います。
1. kintone 側の準備(APIトークン)
まずは、kintone で新しいアプリを 1つ作ります。
「設定」タブをクリックして「APIトークン」を選びます。
「生成する」ボタンを押すと、「APIトークン」のところに文字列が表示されます。この文字列をどこかにメモしておいて「保存」をクリックします。
あと、kintone で使用しているドメイン名とアプリID も、後ほど Microsoft Flow の設定画面に入れるので記録しておいてください。先ほどの画面で言うと以下の部分です。
2. Microsoft Flow の設定
次に、 Microsoft Flow のサイトを開き「無料でサインアップ」をクリックしてください。Microsoft Flow に登録・使用するメールアドレスを入力します。
Microsoft Flow の画面が表示されたら「マイ フロー」をクリックして「最初のフローを作成する」画面へ進みます。
「一から作成」をクリックすると「フローの作成」画面へ移るので、並んでいるコネクタの中から「要求と応答」をクリックします。
「要求と応答 -要求」をクリックします。
「要求」の中のところは放っておいて、画面下部の「新しいステップ」をクリックすると「アクションの追加」というのが出てきます。これをクリックします。
「HTTP」をクリックします。
「HTTP -HTTP」をクリックします。
「方法」は「POST」を選択します。その他の項目には下図のように入力していきます。
「URI」のところは、ご使用になっている kintone のドメイン名を入れます。
「ヘッダー」のところの左側のテキストボックスには「X-Cybozu-API-Token」と入力します。右側には「1. kintone 側の準備(APIトークン)」で作った APIトークンの文字列を入れます。
「本文」のところは長いので以下をコピーしてください。
ただし、「1. kintone 側の準備(APIトークン)」で作った kintoneアプリの アプリID に変えてください。
下図の赤枠で囲った箇所の値を変えることになります。
書き換えが終わったら、画面上部の「フローの作成」か、画面下部の「フローの保存」をクリックします。
これで終わり。と言いたいところですが、もう一度、フロー内の「要求」をクリックします。
「HTTP POST の URL」欄に Webhook 用の URL が作成されているので、その右にある「URLのコピー」ボタンをクリックして、メモ帳か何かに貼り付けます。
のような文字列が得られます。これを kintone の Webhook 設定画面に入れることになるので記録しておきます。
Mirosoft Flow の方は、画面上部の「完了」ボタンをクリックして終わります。
3. kintone 側の設定(Webhook)
初めに作成した kintone アプリへ戻ります。
「設定」から「Webhook」を選んで、Webhook の設定画面へ遷移します。
「+」ボタンをクリックして「Webhookの追加」画面へ移ります。
「Webhook URL」欄に Microsoft Flow で作成した「HTTP POST の URL」の文字列を入れます。先頭の「https://」は要らないので削ってください。
さらに「通知を送信する条件」で「レコードの追加」と「レコードの編集」にチェックを付けて、右下の「保存」ボタンをクリックします。
Webhook の設定画面に戻るので、右下の「アプリの設定に戻る」をクリックします。
「設定」タブに戻るので、忘れずに「アプリを更新」をクリックします。
以上で Webhook の設定は完了です。
4. Webhook を動かしてみる
早速、設定した Webhook を動かしてみましょう。kintoneアプリで新規レコードを追加します。
「保存」をクリックします。
あれ? 何も起こりません。
慌てずに Webブラウザの「再読み込み」ボタンを押してみてください。
Microsoft Flow から、人間の心をボロボロにするコメントが投稿されました。
以上、Webhook の基本中の基本をお伝えしました。
ちょっと手順が多い気がしますね。Microsoft Flow は多くのコネクタを用意しているので、 kintone 用のコネクタが提供されるようになれば、もう少し設定しやすくなるかもしれません。
→ 2018/1 kintoneコネクタが公開されたので「Microsoft Flow の kintone (プレミアム)コネクタを使って、完全ノンコーディングで あれこれ」という記事を書きました。