公開日:2020-06-04
はじめに
こんにちは、お久しぶりの登場となります築山です。
新型コロナ感染症の対策としてお客様やパートナー様先に直接提案に行くケースが減り、その時間を使ってウェビナーや動画などで製品情報をお届けするケースが非常に増えてきています。弊社では現在も数多くのウェビナーを開催していますが、4,5 月に実施させていただいた中で非常に反響の大きかった時間がない人のための Customine アップデート編の内容をご紹介させていただきたいと思います。
今回、このようなウェビナーを開催させていただくにあたって 1 年間(2019年4月~2020年3月末)のアップデート内容を総ざらいしてみたところ、なんとアップデートは 41回も行っていました。1 年はだいたい 52 週ですので、ほぼ毎週のようにリリースしていたことになります。
41 回もアップデートがあると機能強化の内容も多岐にわたり全てを紹介することは難しいため、この記事内では以下について紹介させていただきます。
- 明日から使えるカスタマイズ
- タブ表示
- 同時編集ロック
- 吹き出し
- レコード操作に関する便利なカスタマイズ
- クエリを使わない絞り込み
- 更に便利な関連レコード
1.明日から使えるカスタマイズ
Customine を検討していただいているお客様や既に導入お客様とお話させていただくと「時間がなくて Customine 触れてないんです・・・」と仰るお客様が非常に多いです。それを聞いて私はいつも「Customine 使って効率化することで、その時間を捻出して欲しいなぁ・・・」ととてももったいない気持ちになります。
そのため、まずは短時間で実現できて多くのアプリに適用できるカスタマイズを 3 つ紹介させていただきます。
i.タブ表示
kintone は簡単にフィールドを追加できるので、調子に乗ってフィールドを追加していると気づけばこんなに縦長になってしまうことは良くあると思います。
スクロールすれば良いことではあるのですが、これはユーザーさんの「kintone 面倒くさい・・・」に繋がるのでできれば避けたい問題です。これを解決するためのお勧めカスタマイズがタブ表示です。詳しい作り方はサポートサイトををご覧いただきたいのですが、これを使うと以下のように先程の縦長だった案件管理アプリをスッキリとタブで分けて表示することができます。
ii.同時編集ロック
多くの方が同時に触るアプリを使われている方は、こんな画面をご覧になったことがあるのではないでしょうか?
この表示は、同じレコードを他の人が開いていた場合先に保存した人が優先して保存されるという kintone の仕様によるもので、これが表示された時にはレコードを再読込してデータを全て入力し直す必要があります。上で紹介したタブ表示のアプリのように入力項目がたくさんある場合、これが表示されるとかなりうんざりします。
解消するためのカスタマイズとして「同時編集ロック」を入れると、以下のようにアプリにロック状態を表示することができます。
また、もし他の人が開いているレコードを開こうとすると以下のようなダイアログが表示されて、編集することができません。
これでレコード保存時にエラーが表示されてうんざりすることもなくなりますね。このカスタマイズはシンプルなので 1 分もあれば作ることができると思いますので、サポートサイトの記事を参考に作ってみてください。
iii.吹き出し
明日から使えるカスタマイズの 3 つめはまだリリースされて間もない(2020年3月12日リリース)機能です。kintone で似たようなフィールド名や場合によっては同じフィールド名を設定するケースがあると思います。それがエスカレートするとこんな感じに担当者名がいっぱい!のようなことになると思います。
ラベルフィールドを使って説明を書くという方法もありますが、Customine で吹き出しをつけることで下のように「?」マークにカーソルがフォーカスされたときだけフィールドの説明を表示することができます。
このカスタマイズはサポートサイトを見ていただくまでもなく、以下の設定を入れるだけです。是非お試しください!
2.レコード操作に関する便利なカスタマイズ
これまで紹介してきた内容に比べると少し難易度は上がりますが、使いこなしていただくととても便利なカスタマイズを2つご紹介します。
i.クエリを使わないレコード抽出
kintone の標準機能のルックアップはとても便利ですが、条件として指定できるのは 1 つのフィールドだけです。そのため、例えば価格マスタアプリから「顧客コード」と「商品コード」が一致して、かつ「利用中フラグ」が 利用中””のレコードを取得したいといったような複雑な条件は実現することができません。通常こういった複数の条件に合致するレコードを取得する場合にはクエリというものを理解する必要があり、kintone も例外ではありません。
クエリはシステム開発の専門家であれば当たり前のように使えますがそうではない方には少し難しいです。特に kintone のクエリで私が厄介だと思うのは、書き方を間違っても「クエリ記法が間違っています」というエラーだけでどこが間違っているかわからないという点です。例えば括弧をつけ忘れただけでもそれに気づかずハマってしまうことやダブルクォーテーションの有無に悩まされることなど経験ある方も多いかと思います。また、フィールドタイプによって使える演算子が違うため、= を使えば良いのか in を使うのか、なども考える必要があります。
Customine でもリリース当初は複雑な条件でレコードを取得するための機能として「クエリで条件を指定してレコードを取得する」というやることがありましたが、これだけでは苦労されるお客様が多かったため今回ご紹介させていただく「取得したレコードを絞り込む」というやることを追加させていただきました。
これを使うと、クエリを理解しなくても他のアプリから複雑な条件でレコードを取得することができるため、Customine で実現できることがグーンと広がると思います。
サポートサイトにも参考になる記事があるので、難しそうと思わずチャレンジしてみてください。
サポートサイト:レコードを複数条件で取得する(クエリ書きません!)
ii.更に便利な関連レコード
他アプリの関連するレコードを表示することのでき「関連レコード一覧」表示便利な機能かと思います。ただ、関連レコード一覧も複数の条件での絞り込みができません。厳密には、複数の条件は指定できるのですが 2 つめの条件以降は固定値での指定となるため、 「顧客コード」と「商品コード」が一致するレコードを関連レコード一覧に表示したいといった指定ができません。
これを実現するためのカスタマイズがレコードの一覧をスペースに表示するです。これを使うと関連レコード一覧とよく似た表示で他のアプリのレコードをスペースフィールドに表示することが可能です。
スライド右下に表示されているのが Customine で実現したカスタマイズなのですが、見た目も関連レコード一覧にそっくりなので kintone の画面に入れても違和感なく使っていただけると思います。
応用すると他アプリのテーブル内のデータを表示することもできるようです。色々と応用ができそうですね。
サポートサイト:別アプリのテーブルを、関連レコードのように表示する方法
その他のアップデート
いかがでしたでしょうか。
全てのアップデートはご紹介が難しいため、1年間のアップデートの中でいくつかピックアップしてご紹介させていただきました。長く使っていただいているユーザーの方でも初めて知っていただいた機能もあるのではないでしょうか?
私達もこのようなアップデート情報を発信せずに溜め込みすぎてしまったので今後定期的にアップデート内容を紹介させていただくウェビナーを開催させていただく予定です。また、アップデート内容は Customine のドキュメント内で閲覧いただけるようになっていますので、導入された時以降あまり触っていない方も是非一度眺めていただければと思います。
参加いただいた方の声
こちらの内容をウェビナーでご紹介させていただいたところ、早速ユーザーの方がその日のうちに実装してくださったようで嬉しい報告がありました。
是非、皆さんも「触る時間がない」と言わずに、その時間を捻出するためにも Customine をご活用いただき、ご自身の手で業務改善を実現していただければと思います。
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