公開日:2025-04-18
こんにちは、システム開発グループの大澤です。
最近、kintoneをCRMや問い合わせ管理に活用したいというお客様から「CTIサービスと連携したい」というご相談を多くいただいています。
今回は、kintoneとCTIを組み合わせることで実現できることや連携パターン、導入時のポイントについてご紹介したいと思います。
CTIサービスとは
CTI(Computer Telephony Integration)は、電話とコンピュータを連携させて、電話対応業務を効率化する技術です。たとえば
- 着信と同時に顧客情報を画面に表示
- 通話内容の録音や自動文字起こし
- 通話履歴の業務システムへの自動連携
といった機能があります。
最近では、クラウド型のCTIサービスが主流で、kintoneのようなSaaS型業務システムともスムーズに連携できるようになっています。
kintone × CTIの2つの連携パターン
kintoneとCTIサービスを組み合わせる際には、大きく分けて以下の2つの運用スタイルがあります。
パターン1:CTIサービスをメインに使う
電話対応はCTIサービスの画面上で行い、kintoneは情報の記録や管理に利用するパターンです。
- 着信時にkintoneから顧客情報を取得 → CTIサービスの画面に表示
- 通話終了後、応対内容をkintoneに自動連携
- 録音データや文字起こしをCTIサービス内で確認可能
電話対応が中心の業務に適したスタイルです。
パターン2:kintoneをメインに使う
こちらは、電話対応をkintone上で完結させるパターンです。
- 着信時に該当顧客レコードを自動表示
- 応対後の対応状況管理やエスカレーションもkintoneで完結
- 顧客情報を見ながらワンクリックで発信
業務の中心がkintoneで電話対応はその一部というケースや、電話以外のチャネル(メール、Webフォームなど)と一元管理したい場合に適しています。
kintoneの基本機能でもCTI連携は可能!
kintoneを中心にした運用の場合、CTIサービス側に連携機能が備わっていれば特別なカスタマイズなしでも基本的なCTI連携機能を実現することができます。
- 着信・受話時にkintoneの問い合わせ登録画面を表示(着信ポップアップ)
- 入電番号での検索結果を表示する(CTIサービス側の設定)
- CTIサービス側で、着信または受話時に入電番号でkintoneを検索した結果が表示されるよう設定する
- 「https://{kintoneサブドメイン名}.cybozu.com/k/search?keyword={入電番号}」のような形式になります。
(設定の方法はご利用になるCTIサービスのドキュメントをご確認ください)
- 「https://{kintoneサブドメイン名}.cybozu.com/k/search?keyword={入電番号}」のような形式になります。
- 検索結果から対象の顧客情報を選択する
- CTIサービス側で、着信または受話時に入電番号でkintoneを検索した結果が表示されるよう設定する
- 顧客情報アプリからアプリアクションで問い合わせ登録画面に遷移する
- 問い合わせ登録画面にて電話対応を登録する
- 入電番号での検索結果を表示する(CTIサービス側の設定)
- kintoneに登録された電話番号をクリックして発信(クリックコール)
- 電話番号をkintoneの「電話番号」形式のリンクフィールドとして用意する
- 発信したい顧客情報を表示し、電話番号をクリック
- CTIサービスに電話番号が連携され、自動で発信
こうした機能だけでも十分に業務を効率化できるケースも少なくありません。
カスタマイズでさらに柔軟な運用が可能に!
下記のような、もっと高度な連携もAPI連携やカスタマイズを行うことで実現が可能です。
(CTIサービス側の機能によっては実現できないものもあります)
- 受話と同時に自動で問い合わせ登録画面を開く
- 着信番号によって表示するアプリや画面を切り替える
- 登録外の番号も柔軟に対応できるよう複数番号を管理
- kintone上で通話の保留・転送・終話操作を行う
- 内線転送時も顧客情報を引き継いで表示
- 録音データや通話の文字起こしをkintoneに自動登録
このような運用をご希望の方は、ぜひお気軽にご相談ください。
まとめ
kintoneとCTIサービスを連携することで、顧客対応のスピードや正確性を大きく向上させることができます。
ポイントは、「CTIを主に使うのか、kintoneを主に使うのか」を明確にすること。そして自社の業務に合ったCTIサービスを選定することです。CTIサービスにも多様な機能や特長がありますので、導入前にはデモや試験導入を行いながら自社の業務にフィットする形を検討するとよいでしょう。
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