kintone(キントーン)Q&A 初級者編 with 生成AI

公開日:2025-03-05

弊社のWebサイトには「kintone活用コラム」があります。かなりたくさんの記事があるので、全部読むのも骨が折れるボリュームになっています。

そこで、今回はこれらのコラムの情報をベースに生成AIのチカラも借りながらQ&A集を作成しました。

まずは初級者編30問です!参考になれば幸いです!

kintoneって何ですか?

kintone(キントーン)は、サイボウズ株式会社が提供するクラウドサービスで、プログラミングなしに業務システム(業務アプリ)を作れるツールですよ。ブラウザ上で項目(フィールド)をドラッグ&ドロップして、データベースのようなアプリを簡単に作成できます。さらに、単にデータを管理するだけでなく、そのデータにコメントを書き込んだり、「この件について相談」といったコミュニケーションも取れるのが特徴です。要するに、Excelや紙で管理している情報をWeb上のデータベース化しつつ、チーム内で情報共有・議論もできる便利なサービスなんです。

kintoneではどんなことができますか?

kintoneでは、例えば顧客管理や案件管理、営業日報、在庫管理など、色々な業務データの管理ができます。自分たちの業務に合わせて項目を自由に追加してアプリを作成し、データを蓄積・検索・一覧表示できますよ。また、データごとにコメントを書き込んで担当者同士で議論したり、添付ファイルを貼って情報共有したりと、業務に必要な情報の一元管理とコミュニケーションが同時にできるようになっています。要は、今までバラバラだった情報ややりとりをkintone上にまとめて、仕事をスムーズに進められるようになるんです。

どんな業種や業務でkintoneは役立ちますか?

kintoneは特定の業種に限らず、さまざまな業種・部門で活用されていますよ。例えば、営業部門では顧客管理や商談管理、製造業では生産・在庫管理、人事では採用管理や社内申請管理など、本当に幅広い業務で使われています。実際によく使われる例として、営業支援(案件管理や見積管理)、日報管理、顧客データベース、問い合わせ対応履歴管理、プロジェクトの進捗管理などが挙げられます。また一見ITとは関係なさそうな領域、例えば入退室管理やコールセンターのログ管理、さらにはIoTデータの記録などにも使われていて、「こんな業務もkintoneで管理してるんだ!」というケースがたくさんありますよ。「〇〇業には向かないかな?」と思わずに、データを扱う業務ならまずkintoneでできないか検討してみる価値があります。

プログラミングができなくてもkintoneを使えますか?

はい、プログラミングの知識がなくても大丈夫です! kintoneの大きな魅力は、専門知識なしで自分たちで業務システムを作れることです。画面上で項目を追加したりフォームをレイアウトしたりする操作は、Excelで表を作るような感覚に近いです。実際にkintoneを使っている方の多くはエンジニアではなく、現場の事務担当者や営業担当者など「普段IT開発はしない人」です。それでもkintoneを使いこなして、自分の部署専用の管理アプリを作ったりしていますよ。難しいコードを書く必要はなく、マウス操作中心で設定できるので、「私にも作れた!」と感じる初心者の方はとても多いです。

kintoneを使うメリットは何ですか?

一言でいうと、自分たちの業務にピッタリ合ったシステムを素早く作れて、みんなで情報共有しやすくなることですね。例えば、従来は外部のシステム会社にお願いしないと作れなかったような管理システムを、自社内でスピーディーに構築できます。これにより開発コストや時間を大幅に削減できます。それから、kintone上ではデータごとにコメントを書き込めたり、「この案件について○○さんにも相談する」なんてことができます。データとコミュニケーションが紐付いているので、メールやチャットを探しまわらなくても議論の履歴を含めて一元管理できるんです。またクラウドサービスなので、社内だけでなくテレワーク中や外出先からでもアクセスでき、リアルタイムに最新情報を共有できます。権限設定も細かくできるので必要な人だけに情報を見せることも可能です。このように 「自分で作れる」「すぐ直せる」「みんなで共有できる」 という点がkintoneの大きなメリットですよ。

kintoneが苦手なことはありますか?

kintoneは万能に見えますが、実は複雑な計算や高度なデータ分析はちょっと苦手です。例えば、財務会計で細かい仕訳計算をしたり、膨大なデータを複雑に集計したりするような処理は、Excelや専用の会計ソフトの方が得意だったりします。kintoneでも簡単な計算式を入れたり集計グラフを出すことはできますが、何十万件ものレコードに対して複雑な演算をリアルタイムに行うといった用途は向いていません。ただし、kintoneと他のツールを組み合わせて工夫すれば、ある程度の集計業務(例えば管理会計など)に使っている企業さんもありますよ。要は 「何でもできるけど、めちゃくちゃ高度な処理はちょっとニガテ」 というイメージです。その代わり、そうした複雑なことは無理にkintone単体でやらず、kintoneからデータを出力して専門ツールで計算する、といった使い分けをするケースも多いですね。

kintoneの特徴や他システムとの違いは?

kintoneの一番の特徴は、データとコミュニケーションが同じ基盤上にあることです。他のシステムだと、データはデータベースに、やりとりはメールやチャットに…と分かれがちですが、kintoneでは例えば「この案件データについてコメントで議論する」ことができます。また、必要なアプリを必要なだけ自分たちで増やせる柔軟性も他にない魅力です。パッケージソフトのように決まった使い方ではなく、「自社の業務フローに合わせてフォームやプロセスを作り変えられる」ので、現場にフィットしたシステムになります。他にも、クラウドサービスなのでインストール不要で、PCでもスマホでもブラウザさえあればアクセス可能です。権限管理やセキュリティも企業向けにしっかりしていて、社内の機密データでも安全に扱えるようになっています。まとめると、 「ノーコードで自由に作れて、みんなでワイワイ使える業務データプラットフォーム」 というのがkintoneのユニークなポイントですね。

kintoneの料金プランはどれくらいですか?

kintoneには主にスタンダードコースとライトコースという2つのプランがあります。それぞれ月額料金がユーザー1人あたりで設定されていて、スタンダードコースは1ユーザー月額1,800円(税別)、ライトコースは同約1,000円(税別)です。スタンダードコースではkintoneのすべての機能が使えますが、ライトコースではプラグインや外部サービスとの連携機能が使えないなど一部制限があります。簡単に言うと、ライトコースは安い代わりに拡張機能NGのシンプル版、スタンダードはフル機能版ですね。多くの企業さんはスタンダードコースを選んでいて、最低10ユーザーですので月額18,000円から利用できます。まずは小規模から始めて、必要に応じてユーザーを追加していく感じでコスト調整できるのもクラウドの良いところですね。

kintoneを試すにはどうすればいいですか?

初めての方なら、まずはkintoneの無料お試し(トライアル)を利用するのがおすすめです。公式サイトから申し込むと、30日間無料でkintoneの環境を使えます。このトライアルで実際にアプリを作ってみたり、サンプルアプリを触ったりしてみてください。いきなり本番データを入れなくても、架空のデータで練習できますよ。また、kintoneには最初から「アプリストア」**というテンプレート集があります。試しに顧客管理や営業日報などのテンプレートをポンと入れてみると、「kintone上でアプリを使うとこんな感じか」と掴めると思います。触ってみて「これならできそう!」と思ったら、本格導入に進めばOKですし、疑問点があればトライアル期間中に解消できますよ。百聞は一見に如かずなので、まずは気軽に触ってみてください!

業務改善にkintoneを使いたい。まず何をすればいい?

kintoneでアプリを作り始める前に、まず 「何のために業務を改善するのか」「どうなったら成功か」というゴール設定  をしましょう。いきなりkintoneの画面を開いて作り始めるより、その前に 現状の業務を整理して目標を決めることが大切  です。例えば「日報作成に時間がかかっているから外出先でも入力できるようにして月5時間削減したい」とか、「紙の申請書をなくして承認フローをオンライン化したい」といった具体的な目的を考えます。この目的(ゴールイメージ)をチーム全員で共有して合意しておくと、その後の方針がブレにくくなりますよ。ゴールが決まれば、「じゃあそのためにどんなアプリが必要かな?」とkintoneの出番も見えてきます。焦る気持ちをグッとこらえて、最初に改善の目的と目標をハッキリさせることから始めてみてください。

アプリを作り始める前に準備することは?

はい、kintoneで手を動かす前に現状の業務をしっかり洗い出すと成功しやすいです。具体的には、今対象としている業務の流れを紙に書き出してみましょう。担当者ごとにどんな作業をしているか、時系列で業務フロー図を描いてみるんです。これをすると「どこでムダがあるか」「どの部分をkintoneで効率化すると効果が高そうか」が見えてきます。また、その業務で使っているExcelや紙の帳票類も全部リストアップします。それぞれの帳票にどんな項目が載っているか、重複している情報はないか、手書きで付け足してるメモはないか…などをチェックします。ポイントは、実際に現場で作業している人にヒアリングすること。思い込みでやると現実とズレちゃいますからね。こうした事前整理をしておくと、「kintoneで何のアプリを作るか」「どんな項目が必要か」がクリアになります。最初はちょっと手間ですが、 はじめの準備8割! と思ってぜひ取り組んでみてください。

最初から完璧を目指さない方がいいの?

その通りです!kintone導入でよく言われるのは、 「まず70点くらいの出来で使ってみる」 というやり方です。最初から100点満点の完璧なシステムを作ろうとすると、時間もかかるし、そもそも最初から完璧な要件を作るのは難しいものです。それより、kintoneでは比較的簡単に直せますから、ある程度形ができたら一度使ってみて、そこから改善する方が結果的に良いシステムになります。kintoneは失敗しても修正が効きやすい(データも残しやすい)ので、「失敗しても小さくリカバリーできる」のが強みです。ですので、時間をかけすぎずサッと作って試し運用→フィードバックを反映というサイクルを回すのがおすすめですよ。「70点できたら次へ進む!」ぐらいの気持ちで始めて大丈夫です。

業務フロー図って作ったほうがいいですか?

はい、ぜひ作ってみてください。業務フロー図とは、縦軸に担当者(部署)、横軸に時間の流れをとって、業務の手順を図示したものです。これを描くことで、どのタイミングで誰が何をしているか一目で分かります。初心者の方ほど、頭の中だけで考えず図に書き出すことで見えてくる問題点が多いですよ。「あれ、このステップ無駄じゃない?」「ここで二重入力してるね」など、描いてみるとハッとすることがあります。描くときのコツは、イレギュラーケースばかり気にせず基本的な流れをまず描くこと。細かい例外(年に一度しかない特殊対応とか)は最初は無視して、メインの流れで検討しましょう。フロー図ができたら、各作業にどのくらい時間がかかっているかを書き込んでみるのも有効です。そうすると「ここに時間かかりすぎてる!」といった改善ポイントが浮かび上がります。kintoneに限らず業務改善の基本ステップなので、ぜひやってみましょう。

現状の業務を棚卸しするのはなぜ必要?

現状把握(棚卸し)は、業務改善のスタートラインとしてとても重要です。今の業務がどう行われているかを正確に理解せずにシステム化すると、「なんか現場と合わない…」ということが起きがちなんですね。棚卸しでは、前述の業務フロー図を作るほか、使っている資料(Excelや紙書類)の一覧と中身もチェックします。その中で、キーとなる情報(例えば案件番号や顧客IDなど、その業務の対象を一意に特定できるもの)が何か、逆に無駄な情報や重複入力している情報がないかを洗い出します。こうした分析を事前にやっておくと、kintoneでアプリ設計するときに「この項目はいらないな」「ここは別アプリに切り出そう」など判断しやすくなります。要は、現在地を知らずに地図を描けないのと同じで、現状業務の把握が甘いとせっかくのkintoneアプリがチグハグになってしまうんです。ですから、現状を細かく棚卸しするのは地味ですが非常に大切なプロセスと言えます。

既存のExcelや紙の資料はどう生かすの?

現在使っているExcelや紙の帳票類は、kintoneアプリ設計のヒントの宝庫です! まずそれらを全部集めて、「どんな項目があるか」「どの資料に共通して載っている情報は何か」を整理します。例えば、顧客管理で「顧客一覧Excel」「契約書(紙)」「請求書(紙)」があるなら、すべてに登場する顧客名や住所といった情報は重複入力になっていないか?をチェックします。同じ意味のデータが複数の資料に分散していたら、kintoneでは一元管理できるようにまとめると良いですね。また、1つのセルに「商品名と型番が一緒に書かれている」みたいに複数の情報を詰め込んでいる項目があれば、それはkintoneでは別々の項目に分けた方が扱いやすくなります。基本的には、今ある資料類はそのままkintoneに移植するのではなく、重複やムダを省いてシンプルに再構成するイメージです。現行資料をベースにしつつも、「この情報はいらないね」「ここは1つのアプリにまとめよう」といった取捨選択をして、より効率的な形に生かしていくんです。

1つのアプリに全部の機能を入れるべき?

必ずしも1つに詰め込む必要はありません。むしろ、アプリは目的ごとに分けた方が分かりやすい場合が多いです。kintoneアプリはデータベースの「テーブル」に相当するので、1つのアプリには一つのまとまったデータの塊を入れるのが基本です。例えば「顧客」「案件」「見積明細」など、データの種類ごとにアプリを分けるイメージですね。無理に全部を1アプリにすると、項目がやたら多くなって混乱しやすかったり、データ構造が歪になってしまうことがあります。ただし、小規模な業務なら1つにまとめてもOKです。判断基準としては、そのデータが複数存在するものかどうか(テーブル化できるか)とか、その単位で話ができるか(業務上意味のある単位か)などがあります。一言で言うと、「1アプリ=1テーマ」ぐらいに考えておくといいでしょう。心配なら最初はアプリを分けておいて、後で統合することもできますよ。

アプリを複数に分けてもいいの?

はい、もちろんです。kintoneでは必要に応じて何個でもアプリを作れます。業務上、データの種類が異なるなら遠慮なくアプリを分けましょう。例えば、営業案件を管理する「案件」と、その案件ごとの商品明細を管理する「明細」を分ける、といった形です。アプリを分けておけば、あとで別の場面でもそのデータを使い回ししやすくなるメリットもあります。逆に1つのアプリに全部詰め込んでしまうと、後で「やっぱりデータを他で活用したい」となったときに分離するのが大変です。kintoneアプリ同士は後で連携(ルックアップや関連レコード)もできますから、無理に一体化せず論理的に分けて、必要に応じてつなぐという発想でOKです。ただ、闇雲に増やすと管理が煩雑になるので、分ける基準は「それ自体が意味のあるデータの集まりか?」という点を意識するといいですよ。

kintoneアプリの「キー項目」って何?

「キー項目」とは、そのデータを一意に特定できる識別子のことです。例えば顧客データなら「顧客ID」や「顧客コード」、商品データなら「商品コード」などがキー項目にあたります。kintoneでは各レコードに自動採番される「レコード番号」がありますが、これはあくまでシステム上の通し番号です。業務的に意味のあるキーとは言えないので、ユーザーが理解しやすい独自のキー項目を持たせるのがおすすめです。キー項目があると、他のアプリからそのキーでデータを参照したり(ルックアップしたり)できるので、後々連携がスムーズになります。また、たとえば電話で「○○さん、この案件番号12345の件ですが…」と会話するときに、キーがあればすぐ特定できますよね。1レコードを特定するユニークな情報をフィールドとして用意しておくことで、アプリがぐっと使いやすくなりますよ。

レコード番号をキーに使わない方がいいの?

基本的にはレコード番号をキー代わりに使うのはおすすめしません。レコード番号はkintoneが自動で割り振る連番で、一見ユニークなのでキーに見えますが、これはシステム内部用と割り切った方が良いです。理由は、レコード番号は削除された番号が欠番になったり、他環境にデータを移行すると変わったりする可能性があるからです。また、業務上意味のある番号ではないので、人に伝えてもピンと来ないですよね。なので、自分で設定する「管理番号」を用意する方が安心です。例えば案件なら「PJ-2023-001」みたいにプロジェクトコードを自前で付ける、といった具合です。レコード番号自体を消すことはできませんが、キー項目を別途用意しておけば、将来アプリをまたいだデータ参照や、他システムとの連携でも役立ちます。「レコード番号=キー」にしてしまうと融通が利かない場面が出るので、独自のキー項目を持つ癖をつけると良いですよ。

kintoneアプリはどうやって作るの?(基本的な流れ)

kintoneアプリの作成手順はとてもシンプルです。まずkintoneの「アプリ作成」画面で、テンプレートから作るか「はじめから作成」を選びます。はじめから作る場合は真っ白なフォームが出てくるので、左側にずらっと並んだフィールド(項目)のパーツを、中央のフォームエリアにドラッグ&ドロップして配置していきます。「文字列」「数値」「日付」「ドロップダウン」など、データに合ったフィールド種類を選んで配置し、項目名を設定します。例えば「顧客名」「電話番号」「日付」などですね。必要な項目を並べ終わったら保存してアプリを有効化すると、もうそのアプリが使える状態になります。その後、実際にレコードを登録してみて、一覧ビューの設定や、必要ならプロセス管理(ワークフロー)やグラフ表示の設定も行います。まとめると、フォーム設計→ビュー設定→運用開始という流れです。直感的に操作できるので、まずは試しに簡単なアプリを1つ作ってみると流れが掴めますよ。

項目(フィールド)配置のコツはある?

はい、いくつかポイントがあります。まず一番上に、そのレコードを特定できるキー項目を配置しましょう。例えば案件アプリなら「案件名」や「案件ID」などです。開いたときにパッと「何のデータか」が分かるようにするためですね。次に、1つのフィールドに色々詰め込まないこと。例えば「住所(郵便番号+都道府県+市区町村…)」を1フィールドにしちゃうとかえって使いづらいので、分割できる情報は別フィールドに分けましょう。また、kintoneには標準で自動採番のレコード番号がありますが、前述の通り業務上のキーとしては別フィールドを用意し、レコード番号はキーにしない方が無難です。そして、項目名を付ける際は分かりやすい名前にすること。kintoneには「フィールドコード」という開発者向けの名前もありますが、フィールドコードも項目名と同じわかりやすい英字に揃えておくと後の管理が楽です(例えば項目名「顧客名」→フィールドコード「CustomerName」など)。こうしておくと、あとでプラグイン設定やカスタマイズをする際にも迷いにくくなります。全体的に、誰が見ても何の項目か分かるようシンプルに配置するのがコツですね。

フィールドコードは設定すべき?

はい、フィールドコードはできれば自分で分かりやすい値に設定しておくことをおすすめします。フィールドコードとは各項目に付ける内部的な名前で、初期設定だと「文字列_1」「文字列__2」のような自動名になっています。これをそのままにしておくと、後でカスタマイズや他システム連携するときに「これ何の項目だっけ?」と分かりにくくなるんです。例えば「顧客名」というフィールドなら、フィールドコードも顧客名(日本語可ですが、英語ならCustomerNameなど)にしておくと一目瞭然ですよね。注意点として、フィールドコードはアプリ内で重複できないので、例えば住所が2つある場合「住所1」「住所2」とか工夫が必要ですが、適当に数字を振るだけでなく「住所本社」「住所_支店」のように意味が分かるコードにすると良いでしょう。フィールドコードをきちんと設定しておけば、開発者じゃなくても後から管理しやすくなるので、アプリ作成時のちょっとしたひと手間を惜しまないでくださいね。弊社が提供しているgusuku Customineを利用される場合はできる限り項目名を同じにしておくことをオススメします。

住所など似た項目が複数ある場合の名前付けは?

住所のように同じ種類の項目が複数ある場合は、何の住所か分かるように名称を工夫しましょう。例えば「本店住所」「送付先住所」のように、用途を名前に含めると分かりやすいです。フィールド名を単に「住所1」「住所2」としてしまうと、あとで見たとき混乱しますよね。同様に、電話番号やメールアドレスが複数ある場合も「代表TEL」「担当者TEL」など具体的に書くと親切です。フィールドコードも同じコンセプトで、「住所本店」「住所送付先」とか「Tel_会社」「Tel_担当」のように設定するといいですよ。要するに、項目名・フィールドコード共に、“何の情報か”を識別できるようにすることがポイントです。それでも迷ったら、将来の自分や他の人が見ても理解できるか想像してみて、「あ、これじゃ分からないかな?」と思ったら名前を足すなり変えるなりしてみてください。

プロセス管理機能って何?

プロセス管理は、kintoneでワークフロー(承認フローや進捗ステータス管理)を実現するための機能です。例えば案件が「未対応→見積作成中→受注→完了」のように段階を踏む場合や、申請書が「申請→上長承認→完了」といった承認経路を通る場合がありますよね。kintoneのプロセス管理を使うと、レコードに「ステータス」を設定して、そのステータスの遷移ルールと担当者を決めておくことができます。各レコードが今どのステータスにあるかひと目で分かり、次にどのステータスに進められるか(誰が承認できるか)をコントロールできます。例えば経費精算のアプリなら、「申請中」ステータスから上長が承認操作すると「承認済み」に変わる…という感じですね。要するに、kintone上で簡易的な承認プロセスや進捗管理が組める機能です。ドラッグ&ドロップでフロー図を書くように設定できるので、コードを書かなくてもちゃんとワークフロー運用ができるんですよ。

プロセス管理はいつ使えばいい?

明確な手順や承認ステップが存在する業務で使うと効果的です。例えば、申請→承認→完了というフローがある経費精算、契約書の承認プロセス、あるいは案件の進捗管理(提案中→見積提出→受注→納品完了 など)ですね。こうした段階を踏む業務では、プロセス管理を使うと各段階の担当者に通知が飛んだり、今どこまで進んでいるか可視化できたりします。ただし、最初から無理に使わなくてもOKです。簡単なデータ管理には不要ですし、後からでもプロセス管理は追加できます。実際に運用してみて「今どの状態か追跡したい」「承認フローを組み込みたい」と感じたら導入を検討するくらいで大丈夫ですよ。注意点は、プロセス管理を有効にするとそのアプリのレコード一覧上でフィルター(絞り込み)条件にステータスが絡んできます。設定自体は少し複雑なので、業務上メリットが大きい場合に使うと覚えておけばいいでしょう。

ルックアップ機能って何?

ルックアップとは、別のアプリに登録されているデータを参照して取得する機能です。例えば、請求書アプリで「顧客名」を入力するとき、毎回手打ちするとミスや表記ゆれが起きますよね。そこで、あらかじめ「顧客リスト」アプリを作っておき、請求書アプリの顧客名フィールドをルックアップ設定にします。そうすると請求書の入力時に顧客リストから該当する顧客を検索・選択でき、顧客コードや住所など関連情報も自動でコピーしてこれるんです。要はマスタ参照ですね。ExcelでいうVLOOKUP関数のような役割と考えてください。これにより、別アプリにある共通データを一貫して使えるので、手入力の手間やミスを減らし、データの一貫性を保てるメリットがあります。kintoneではよく、「マスター系データ(顧客マスタ、商品マスタ)は別アプリにしておいて、各業務アプリからルックアップで参照する」という使い方をします。

顧客リストや商品リストはどう活用するの?

顧客リストや商品リストといったマスターデータ用のアプリは、kintone上で他のアプリから参照するために使います。例えば「顧客リスト」アプリには顧客の基本情報(顧客コード、名前、住所、電話番号など)を登録しておきます。次に「商談アプリ」や「問い合わせ対応アプリ」などから顧客情報が必要なときに、先ほどのルックアップ機能を使って顧客リストから顧客名を選択すると、住所や電話も自動入力されます。こうすることで、どのアプリでも常に最新で正確な顧客情報を使えるわけです。同様に「商品リスト」アプリを用意して、見積書アプリや受注アプリから商品名を選べるようにすれば、価格や商品コードを都度入力せずに済みます。要するに、共通のデータをマスタとして一元管理し、各業務アプリで再利用するのがこの活用方法ですね。結果として、入力の手間も減り、データの整合性も取れて業務がスムーズになりますよ。

手入力を減らした方がいいのはなぜ?

手入力は極力減らした方が、業務が楽になるしミスも防げるからです。まず、人によってはパソコン入力に慣れていない方もいますよね。そういう方にとっては、入力項目が多いと「kintone使うの大変…」と感じてしまい、せっかくのシステムが敬遠されかねません。また、どれだけ気を付けても手入力だと入力ミス(タイプミス)や表記ゆれ(「(株)」「株式会社」「カブシキガイシャ」などの揺らぎ)が発生しがちです。こうしたバラツキがあると、後でデータを集計・分析しようとしたときに正しくグルーピングできなかったりします。そこで、選択肢はドロップダウンやチェックボックスにする、マスタはルックアップで引っ張る、というふうにして、できるだけ手で文字を打たなくてもいい仕組みにすると良いです。結果、ユーザーの負担が減って「このアプリ使いやすい」となりますし、データ品質も向上します。ですので、kintone導入時は「この入力、手でやらなくても済む方法ないかな?」と常に考えて設計するのがポイントです。

作ったアプリはどのタイミングで使い始めればいい?

アプリが大体70%くらい完成したら、一度現場で試しに使ってみるのがおすすめです。完璧になるまでお蔵入りさせるより、不完全でも運用に乗せてみることで見えてくる課題があります。ですから、「こんなもんかな?」と思えた段階で公開して、実データで運用開始してしまいましょう。実際に使うと、「あ、この項目も必要だった」「この操作は面倒だな」と机上では気づかなかった点が出てきます。それを現場からフィードバックしてもらって、また改善すればいいんです。kintoneはアプリを公開した後でも項目追加や設定変更が柔軟にできます(※既存データに影響のない範囲で)。したがって、リリース後に手直しする前提で早めに使い始める方が、結果的に早く良い仕上がりになりますよ。まずは実戦投入してナマの声を集める——これがkintone活用のコツです。

試しに運用して問題が出たらどうすればいい?

実際に運用してみて問題点が見つかったら、すぐにアプリを改善すればOKです。例えば「入力項目が足りなかった」「権限設定を変えたい」「集計グラフが欲しい」など、出てきた課題はどんどん次のアップデートで反映しましょう。kintoneではアプリの設定変更をしても、通常は既存データはそのまま残りますし、設定を更新すれば即座に新しい仕様で使えます。つまり、運用しながらブラッシュアップできるんです。また、問題があれば現場のユーザーと相談して解決策を一緒に考えるのも大事です。「この項目も必要ですよね」「この操作が手間ですね」と話し合いながら直せば、ユーザーの納得感も高まります。最初から完璧じゃなくても、使いながら徐々に完成度を上げていけるのがkintoneの強みです。ですので、不具合や不便を恐れずにまずやってみて、出てきた課題は都度つぶしていく姿勢で大丈夫ですよ。

また別のコラムで中級編をお送りします!