公開日:2022-10-19
マニュアル無しでも1,000人が迷わない!1人の開発者が6ヶ月で35個もの“使いやすいワークフロー”を完成
パーソルワークスデザイン株式会社
情報システム部
部長 春原 聡志 様
システム開発課 畠山 洋二 様
パーソルワークスデザイン株式会社は、ビジネス・プロセス・アウトソーシングを主軸に、コールセンター・人材採用・検定試験の運用代行など様々な事業を展開している会社です。同社は、約1,000人が利用する35種類のワークフローアプリを、サイボウズ社のkintoneとノーコードでkintoneをカスタマイズできるツールgusuku Customineで構築されました。今回は、システム開発部の春原様と畠山様に、gusuku Customineおよびアドバイザリーサービスを採用した理由やアプリ導入効果についてうかがいました。
1,000人にとって分かりやすいワークフローを構築したい
Q:はじめにkintoneの導入理由について教えてください
畠山様
ワークフローシステムの利便性向上のためにkintoneを導入しました。当時のシステムはちょっと直すにも時間とコストがかかり、現場がツールを使うためにすごく苦労をしていました。「皆にとっても分かりやすく、当社の仕組みに合ったシステム」が必要でした。
Q:kintoneアプリ構築における課題について教えてください
畠山様
kintoneでワークフローを作る方法を調べたところ「一括承認・代理承認・引き戻し」などの特殊な処理ができるようにするにはJavaScriptを書く必要があり、なかなか骨が折れる作業になっていました。
gusuku Customineが1つあれば「やりたいこと」が全てできる
Q:gusuku Customineを見つけた経緯と導入を決めた理由を教えてください
畠山様
「kintone x 代理承認」の切り口で調べていたときにgusuku Customineを見つけました。ホームページを見て最初に響いたのは、kintoneのフィールドに説明を入れたい時に「?マーク」をさわると「吹き出し」を表示できる機能です。kintoneの基本機能で同じことをするにはラベル機能で画面に直接文字を書き込む必要があるのでどうしても画面が見づらくなってしまいますが、この問題を解決できそうでした。他にもkintone標準のレコード番号とは別に決まった形の採番ができる「自動採番」や、一覧画面で承認するレコードを選択し、まとめて承認ができる「一括承認」にひかれました。
その後、検証プランで実際に使用してみたところgusuku Customineがあれば実施したいカスタマイズが全てできることが分かりました。他社の製品が「ある機能」に特化したものなのに対しgusuku Customineはこれを買えば何でもできそうに思えました。念の為サポートデスクに実現したい機能を確認してもらい、「できないことがあるか」を聞いたところ「大体できる」とのお返事をいただきました。これらのことから「gusuku Customine一択だな!」と確信し、有料プランを申し込みました。2021年11月のことでした。
チャットサポートを高頻度で利用して、素早く使い方を把握
Q:gusuku Customine導入時に使い方はどのように把握されましたか?
畠山様
導入当初はgusuku Customineのヘルプページを見ながら使い方を把握していたのですが、文字だけでは難しい点もありました。そこでフル活用したのが「チャットサポート」です。頻繁に質問していましたが、いつもレスポンスが早く10分以内に何らかの回答がありました。最初の頃は丸一日チャットをしているような状態で、すごく役に立ちましたよ!チャットサポートが無いとアプリは成立しないと言っても過言ではありません。
アールスリー技術者 鈴木
gusuku Customineのチャットサポートは、画面の向こうにアールスリーの技術者が待機しており、1回目の質問から専門家がお答えします。導入時期には畠山様から積極的に質問をいただいており、複数の質問が並行で走っていることもありました。開発手順をお伝えすると、畠山様は素早く実行され、完了したことも教えてくださいました。そのスピードが早くて「もうできたのですか!」と毎回驚いていました。
「アプリの第三者チェック」を目的にアドバイザリーサービスを依頼
Q:御社では「アドバイザリーサービス(アールスリーの開発者にkintone開発についてのアドバイスを受けるサービス)」も追加で利用いただきましたが、その理由を教えてください
畠山様
ワークフローは全社員約1,000人が使うシステムなので、リリースした後に大きな改修が必要になったりトラブルが起こると困ります。私は1人でkintoneの開発をしていたので「アプリの第三者チェック」を目的にアドバイザリーサービスを依頼しました。5つのアプリを評価してもらい「特に直すところはない」とのことで安心。後に予定していた30個のアプリの開発に取り掛かりました。
アールスリー技術者 大澤
畠山様のアプリは本当によく考えられていました。テーブル内の処理の実装は多くの人には難しいものですが、うまく作られていました。またチェックボックス・吹き出し・ボタン・ルックアップなどを用いて「使う方」が迷わないユーザーインターフェースに仕上がっていました。この「親切さ」は私たちにとっても参考になりました!
畠山様
ありがとうございます。私自身がマニュアルを見るのが嫌いですし、1人で開発しているので「問い合わせ地獄」も避けたかったです。だから1,000人が使っても問い合わせが発生しない「誰でも分かるシステム」にすることと「マニュアルを用意しないこと」を決めて、「シンプルで分かりやすい・無駄を排除した・迷ったときに誘導のある」アプリを目指した結果です。
Q:評価以外でもアドバイザリーサービスを利用しましたか?
畠山様
私は開発だけで手一杯だったので技術調査をよくお願いしていました。kintoneと外部ツールの連携方法や、kintoneから別のシステムを呼び出す方法などの調査です。これらの調査にはどれだけ時間がかかるか分かりませんし、調べた結果できないこともあります。そこに自分のリソースを割きたくなかったので全てお願いさせていただきました。アールスリーは質問したことが「できない」場合でも、必ず代案をくれたのでスピーディーに開発が進みました。
Q:アールスリーの技術者に対する感想をいただけますか?
畠山様
アールスリーの担当の大澤さんと鈴木さんにはキャッチアップ力がありました。意思疎通が早くどんな相談でも伝えたいことを1回で理解してくれましたし、期待通りの回答をいただきました。私は技術者なのでここが非常に嬉しかったです。
アールスリー技術者 大澤
ありがとうございます!アドバイザリーサービスの価値の一つには、質問をいただいた時に、これまでの知見から「できること・できないこと」を即答できるということがあります。時間を使って調べたのにできないことが分かるのは厳しいものですが、私たちに聞いていただくことで時間短縮していただけます。
gusuku Customineで1,000人にとって分かりやすいアプリが完成
Q:開発したアプリについて教えてください
畠山様
今回開発したのは35個のワークフローアプリです。
全てのワークフローの基本構成は同じです。ログインした人が申請担当者として、社員番号・所属部署などの情報がデフォルトで設定されます。
申請内容に応じて承認ルートも自動選択されます。
同報者、上長以外で見てほしい部署がある場合は関連部署の設定も可能です。
ここまでの動きは全てのワークフローで共通です。
Q:gusuku Customineの活用部分について教えてください
畠山様
1番頑張ったのは名刺の発注アプリです。gusuku Customineの機能をフルで活用して限界までカスタマイズしました。アプリでは、ダイアログを利用して検索することで、名刺発注に必要な名前・部署・住所・資格等の必須情報をほぼ自動で入力できますし、過去の発注履歴からコピーすることもできます。「吹き出し」を多用しており、ユーザーが何を入力すれば良いかを把握できるようにもしています。
表記ゆれをなくすために、gusuku Customineでは社員マスタの「ひらがな」データをアルファベットに変換し、ファミリーネームの頭文字を大文字にするなどの複雑なカスタマイズも行いました。
3ヶ月で30個のアプリが完成。この早さはgusuku Customineのおかげ
Q:アプリの開発期間について教えてください
畠山様
先に作った5アプリに加え、その後の3ヶ月で30個のワークフローアプリを開発しました。このスピードは、プログラム不要、マウスクリックだけでカスタマイズができるgusuku Customineのおかげであり、無ければできませんでした。
gusuku Customineでは「やること」の組み合わせでカスタマイズをするのですが、これを覚えると開発スピードが格段に早くなりました。やってみて「できる・できない」を検証している頃は開発スピードが遅かったけれど、gusuku Customineの仕組み・動き・可能不可能なことが分かってからは開発スピードが劇的に上がりました。調べながら1日かかっていたカスタマイズは、理解してからは10〜20分で完了するようになりました。すごい時短力です。
「分かりやすい!」と経営層も社員も大満足。差し戻しは1/3に減少
Q:ワークフローの利用効果について教えてください
畠山様
マニュアルは作りませんでしたが、アプリリリース後にほとんど操作に関する問い合わせが来ていないので狙い通りの分かりやすいシステムにできたと思います。多くの人が使う機能の場合、みなさん指定された項目を埋めることはできます。しかし何を書けばいいか分からないため必要な内容が記載されず、差し戻しが頻発してしまいます。新システムではこうした分かりにくい部分を全部解消しました。例えば、IT関連の申請にも色々な申請があり、それぞれ入力項目が違うので、申請ごとに「入力すべき項目を自動で呼び出す」ようにしました。指定の添付書類がある場合は雛形へのリンクもつけています。これらの工夫の結果、差し戻しが1/3に減りました。
春原様
ワークフローには各部門から「分かりやすくなった・使いやすくなった」と声が寄せられています。特徴的なのは、今回のシステムには一般層から経営層まで含めて誰もがとても満足していることです。経営層や管理側が使いやすくても、ユーザーにとっては不便なシステムが多かったので、短期間で全員が満足できるシステムを開発できたのは非常に大きな成果でした。
また、アプリの修正が必要になっても内容によっては10分ぐらいでできてしまうので、このスピード感もこれまでの常識とは段違いです。これからは時代が多様に変化します。以前のようにシステムの表記を少し直すだけでも協力会社に依頼して多額のコストと相応の期間を掛けていると時代のスピードについていけません。運用に合わせてシステムを柔軟にカスタマイズできる点も当社のビジネスにマッチしておりました。
サービス提供部門がアプリを作る体制を築き、ビジネスを加速させたい
Q:今後の展望についてお聞かせください
春原様
kintoneはBPOやコールセンターなど、我々のビジネスとの親和性が高いため、サービスでの利用を考えています。しかし世間的に技術者が不足していますし、システム開発者を育てるには時間がかかるので、プログラムをゴリゴリ書く方法でkintoneアプリを作れる人を増やすことは難しいです。これに対しgusuku Customineがあればノーコードで開発できるため、素早くお客様のニーズに応える体制を作れるでしょう。いい時代になりました。
Q:最後に、gusuku Customineを検討中の方にメッセージをお願いします
春原様
アールスリーには凄く人情味あふれるサポートをいただいたと感じています。よくあるアドバイザリーサービスでは機械的な回答がくることが多いものですが、我々のやりたいことを親身に聞いてご提案いただきました。ビジネスパートナーとして長く組んでいきたい会社です。
畠山様
kintoneのことならgusuku Customineとアールスリーであり、他の会社に聞く必要はありません。gusuku Customineだけを覚えればkintoneでできうる「ほぼ全てのこと」ができます。ここが強みですね!
貴重なお話しをありがとうございました。
取材2022年8月